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MRコンテンツ開発を通じて佐賀の次世代コンテンツ発信拠点を目指す

「佐賀市地域雇用創造協議会」の実践拠点「redeco」とは

提供:佐賀市地域雇用創造協議会 制作:佐賀経済新聞編集部

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「『佐賀から貴重な人材が流出している』という危機は以前から感じていた。地域にとって時代にあった雇用を創出し、活躍をサポートすることは大事なことで、『協議会』の存在を通じて微力ながら寄与していきたい。」

 こう語るのは、佐賀市在住のキャリアコンサルタントでワークライフバランスコンサルタントの中元寺(ちゅうがんじ)ゆかりさん。民間の再就職支援企業で28年間、再就職支援や企業コンサルティング業務に携わった後、キャリアコンサルタントに特化した支援を行うため2018年9月に早期退職。仕事や勉強の場として「佐賀市地域雇用創造協議会」事務局が所在するJR佐賀駅近くの「iスクエアビル」5階の「マイクロソフトAI&イノベーションセンター」が設置するコワーキングスペースを利用していたことがきっかけで、2019年7月に同協議会が主催した「佐賀から始める、最先端IT経営導入セミナー」の開催情報を知り参加。「日本マイクロソフト」地方創生担当部長である宮﨑翔太さんのAIやIoTがテーマの基調講演を聞き、今後の仕事のあり方への変化を感じたという。

 また、同協議会が主催する業務効率化・自動化の取り組み「RPA(Robotic Process Automation)」をテーマにした人材育成セミナーでは、面接の基本と応用、履歴書や職務経歴書の書き方、模擬面接や自己PRを担当。参加者の属性や地域求人動向に合わせた講座展開を行い、協議会の人材育成セミナーにおける就業支援講座を担当している。
※中元寺さんは2019年11月に佐賀市教育委員会社会教育委員を拝命されました。

キャリアコンサルタントでワークライフバランスコンサルタントの中元寺ゆかりさん

地元での雇用拡大取組として「佐賀市地域雇用創造協議会」が進める「MRコンテンツ開発事業」

 「佐賀発!地方都市の『つながり』を活かしたICT雇用創出プロジェクト」という事業タイトルで様々なプログラムを実施する「佐賀市地域雇用創造協議会」。その中の実践メニュー「MRコンテンツ開発事業」は、佐賀の歴史やイベント、特産品などに着目したMRコンテンツを制作、MR技術を活用した雇用創出を目指す取り組み。

 MRはMixed Reality(複合現実)の略で、AR(Augmented Reality / 拡張現実)の情報を現実に重ねて表示する技術とVR(Virtual Reality / 仮想現実)の3次元の仮想空間を体験できる技術のそれぞれの要素も合わせ持つことで、現実空間と仮想空間を正確に重ね合わせた体験が可能になる技術。エンターテイメントからビジネスまで様々な分野での活用が期待されています。

ヘッドマウントディスプレイ「HoloLens(ホロレンズ)」を使い体験するMRコンテンツイメージ

 事業実施には、文化財デジタルアーカイブ事業を手掛ける「とっぺん」(佐賀市鍋島町)、業務用ソフトウエア開発の「ウェアサーブ」(栄町)、メディアコンサルティングの「ローカルメディアラボ」(神野東)、NPO法人「NetComさが」(同)の4社共同で、複合現実(MR)を活用した技術研究を行う「次世代コンテンツ開発共同企業体」を設立。佐賀大学と企業が共同でコンテンツを研究開発できる拠点作りとコンテンツ産業の集積を目指し、大学内の「クリエイティブ・ラーニングセンター」(本庄)に開発拠点「redeco(リデコ)」を2019年7月に設置。コンテンツ産業の集積を目指し活動を進めていき、佐賀県におけるMRなど先端技術の発信拠点を目指します。

「redeco」でMR開発の企画だしミーティング

佐賀市の観光資源をテーマにredecoでMR開発を進める実践支援員

 「redeco」では、「次世代コンテンツ開発共同企業体」の実践支援員が佐賀県におけるMRの展開につなげるための実践を行っている。この実践メニューでは、佐賀市の観光資源「三重津海軍所跡」、「諸富家具」、「バルーン」をPRするMRコンテンツ開発を2019年4月から2021年3月までの2年間かけて進めている。開発基礎の習得を経て、今年2月には、ヘッドマウントディスプレイ「HoloLens(ホロレンズ)」を使い、MRコンテンツを体験してもらう成果発表会を行った。実践支援員は、2020年2月の発表会で得た意見を生かしながら開発を続けている。

甲本美佐さん(リーダー・「とっぺん」所属)

前職は、大学で地方創生に関わる非常勤事務職員。事業では実践支援員のリーダーとして管理業務全般を担当する。甲本さんは「私にとってMRは未知の分野で、佐賀でMRに関われることは大変貴重。周りの人に教えてもらいながら進めているが、わからないからこそ新鮮なアイデアも出しやすいと思っている。佐賀大学の中にある「redeco」で大学生や異業種の方と一緒になってMRに取り組むとさらに面白くなると思うので、私たちがその繋ぎ役になっていきたい」と話す。

近藤真郷さん(「ウェアサーブ」所属)

2019(平成31)年3月、佐賀大学理工学部卒業後、実践支援員へ。事業では、主に「諸富家具」コンテンツのシステムを担当する。近藤さんは「佐賀でITに関わる仕事をしたいと考えていた。MRは発展途上の技術でまだ情報が少ない中でプログラムが形になると嬉しい。『ホロレンズ』の操作性や視野がまだ広くないなど課題はあるが、MRの未知の領域をメンバーと探究しながら、活用の場を作っていきたい」と話す。

MRコンテンツ開発成果発表会でプレゼンする実践支援員

宮﨑一史さん(「ウェアサーブ」所属)

2019(平成31)年3月に卒業した大学では動物の生態など環境について学ぶ一方、LINEボットを趣味で作るなど「自分で作ることの面白さ」を感じているという。事業では「バルーン」コンテンツを担当する。宮﨑さんは「『普段見ているコンテンツの裏側はこうなっていたのか』と改めて作り手として感じることができた。『ホロレンズ』を初めて操作する人が初見でもスムーズな操作ができることを目指して、自分では(操作を)わかっていても、改めて周りの人の意見を取り入れ、使いやすいコンテンツ作りを目指したい」と話す。

峰英理さん(「とっぺん」所属)

佐賀大学で美術工芸を学び、デザインには興味を持っていた。ARを使った印刷物の営業を経験した。事業ではアプリのUI(ユーザーインターフェース)、キャラクターデザイン、3Dモデリングを担当する。合わせて甲本さんが担当するディレクションのサポートも担当する。峰さんは「3D系デザインは初めて。元からのデザイン知識と工芸を学んだ経験を生かせるモノのクリエイトが得意で、コンテンツにあった色配置を意識するなど様々なプロ意識が持てるよう頑張りたい」と話す。

木下拓哉さん(「ローカルメディアラボ」所属)

地元のコンピュータ専門学校卒業後、東京でSES(System Engineering Service)という形態でエンジニアを経験した。事業では「三重津海軍所跡」コンテンツを担当する。木下さんは「MR技術者としてはまだまだ未熟だが、大阪で開催されたホロレンズを使ったハッカソンに参加し、ホロレンズ開発者キットの使い方もわかって来て、ますます楽しくなって来ている。『(開発につながることなら)何をやってもいいよ』と言ってくれることがエンジニアとしては大変ありがたい」と話す。

「redeco」でMR開発を進める実践支援員

地方でMRに取り組む意義

 「次世代コンテンツ開発共同企業体」の1社「とっぺん」事業管理部xRプロデューサーの石丸凌さんは「今後普及が見込まれながらまだまだ知られていないところが多いMRの領域。都心のエンジニアがコミュニティベースで意見交流や技術開発に取り組む例はあっても地方での取り組みは珍しいと思っている。県内企業の方にはまだMRに対する具体的なイメージを描いてもらいにくいところだったが、2月の発表会などを経て少しずつ興味を持ってもらっている。『ホロレンズ』も最新型の「2」が登場するなどシステムがアップデートされ、活用の幅や操作性が高まっているので、佐賀の期待に答えられる技術開発を続けていきたい」と話す。

(左から)実践支援員の木下拓哉さん、近藤真郷さん、宮﨑一史さん、甲本美佐さん、峰英理さん

「佐賀市地域雇用創造協議会」とは

地域資源を活用して雇用を創出する目的で厚生労働省が募集する「実践型地域雇用創造事業」の平成30年度採択地域(第2次募集)に佐賀市への採択を受け設立した実施団体。ICT雇用創出を目的に様々なセミナーや研修を2021年3月まで実施していきます。

佐賀市地域雇用創造協議会

IT企業への就職と雇用を創出!セミナー・研修通じて働くチャンス拡大へ

取材協力

キャリアコンサルタント・中元寺ゆかりさん

redeco

佐賀市地域雇用創造協議会

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