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佐賀発IT企業がスマホ使った遠隔医療サービスを無償提供 被災者と医師つなぐ

「ポケットドクター」の利用例
子どもの具合悪いところをスマートフォンで映して医者へ相談する

「ポケットドクター」の利用例 子どもの具合悪いところをスマートフォンで映して医者へ相談する

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 インターネットのシステム開発を手掛ける「オプティム」(佐賀市与賀町4)が現在、医療サービス会社「MRT」(東京都港区)と共同で提供する遠隔医療サービス「ポケットドクター」を熊本地震被災地での医療活動向けに無償提供している。

スマートフォンを活用した「ポケットドクター」 (利用イメージ)

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 菅谷俊二社長が佐賀大学在学中の2000年に佐賀市で設立した同社。これまでもインターネットやスマートフォンを活用したクラウドサービスなどを提供してきた。高齢化社会の進行で通院が困難な高齢者が増えることで今後遠隔診療が重要になる課題を解決したいと、スマートフォンやタブレットを利用し、医師と患者が遠隔で遠隔診療・健康相談サービス「ポケットドクター」を開発。4月からの提供を予定していた。

 熊本地震の避難所で、被災者の体調不良時に治療が必要かどうかの判断の場面で、現場の医師不足が予想されることから、本格診療の前の遠隔からの健康相談に同サービスを活用してもらおうと、「震災支援版」として機能を限定し無償提供を決めた。

 利用を希望する被災者は、「緊急性が高くない医療相談」の利用を確認の上、「ポケットドクター」ホームページから申し込む。避難所での利用の場合、スマートフォンやタブレット設置場所の電源の有無、Wi-Fiの有無の確認が必要となる。申し込みが完了すると震災支援ボランティアを希望する医師から遠隔で健康相談を無償で利用することができる。

 同社コーポレートプロモーション&マーケティングチームの村上健さんは「いまだ余震が続く中、被災地では特に体調を崩しやすいのではないかと思う。インターネット介して医師に相談できる環境を少しずつ整えることで、被災者の不安を取り除きたい」と話す。

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