佐嘉神社創建90年記念展「佐嘉神社と鍋島家」が現在、佐賀藩主・侯爵(こうしゃく)鍋島家伝来品の歴史博物館「徴古館(ちょうこかん)」(佐賀市松原2)で開催されている。
佐嘉神社創建90年記念展「佐嘉神社と鍋島家」で、昭和天皇から佐嘉神社を別格官幣社とすることを伝える初公開の御祭文など
江戸時代末期の大名で佐賀藩第10代藩主・鍋島直正と第11代藩主・鍋島直大(なおひろ)を祭る同神社。日本の近代化に大きな役割を果たした直正に対し、1929(昭和4)年に昭和天皇により国への功労があった人物を祭る「別格官幣(かんぺい)社」創建が決まり、1933(昭和8)年に佐嘉神社を造営し、別格官幣社となった。
記念展では、神宝「鍋島直正の短刀」や直正にまつわる書や肖像画などに加え、昭和天皇から佐嘉神社を別格官幣社とすることを伝える初公開の御祭文や佐嘉神社創建に関わる設計図や創建に関わった人の名簿などの当時の資料を展示。併せて、佐嘉神社と同神社に隣接する松原神社の関連年表パネルなどを制作、展示する。10月21日には佐嘉神社神職による雅楽演奏会を開催。開演時間は13時30分~と15時~。参加費1,000円(入館料込み、中学生以下700円)。要事前申し込み。
主任学芸員の池田三紗さんは「会期当初に開催した『ギャラリートーク&神社探訪会』には多くの参加があり、佐嘉神社90年への関心の高さを感じた。当館での展示を通じて、直正公の顕彰の様相や佐嘉神社創建当時に触れてもらいたい。佐賀城本丸歴史館や佐賀市役所市民ホールでも佐嘉神社の関連展示が行われているので、併せて足を運んでもらえれば」と話す。
開館時間は9時30分~16時(入場は15時40分まで)。入場料300円(中学生以下無料)。月曜休館。11月26日まで。