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侯爵鍋島家食器図柄の扇子、徴古館が発売 「佐賀の歴史を日常で」

「佐賀鍋島 杏葉紋せんす」をアピールする「徴古館」主任学芸員の池田三紗さん

「佐賀鍋島 杏葉紋せんす」をアピールする「徴古館」主任学芸員の池田三紗さん

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 佐賀藩主・侯爵(こうしゃく)鍋島家伝来品の歴史博物館「徴古館(ちょうこかん)」(佐賀市松原2)が8月16日、侯爵鍋島家の邸宅で使われていた「染付唐草杏葉紋(ぎょうようもん)散洋食器」の図柄をデザインした「佐賀鍋島 杏葉紋せんす」を発売した。

「佐賀鍋島 杏葉紋せんす」

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 徴古館は、鍋島家12代当主直映(なおみつ)が1927(昭和2)年に開設した佐賀県内初の博物館。開館当初は、肥前関係の古文書・古器物を陳列し、現在の県立博物館に当たる役割を果たしたが、1945(昭和20)年に建物接収により閉館。1997(平成9)年に同館建物が国登録有形文化財となり、1998(平成10)年に1階を展示室として公開し、博物館として再開。現在は、公益財団法人鍋島報效(ほうこう)会が年数回の企画展、講演会や音楽会などを企画し、旧佐賀藩主・侯爵鍋島家伝来の歴史資料・美術工芸品を展示する博物館として運営されている。

 今回発売した「杏葉紋せんす」は、明治以降に東京・永田町にあった侯爵鍋島家の邸宅で、1925(大正14)年~1929(昭和4)にかけて作られ、スープ鉢や果物台鉢、パン皿、肉皿、コーヒー碗など、シンプルで統一感あるデザインに仕上げた食器の図柄を元にアレンジしたもので、製造は「宮脇賣扇庵(ばいせんあん)」(京都市中京区)に依頼。扇面の和紙に、鍋島家家紋「杏葉紋」と唐草文様を組み合わせたデザインを爽やかなブルーとパールホワイトで配置し、白地部分をパール刷りで仕上げた。長さは22センチ。

 主任学芸員の池田三紗さんは「染付唐草杏葉紋のデザインを日常生活の中に取り入れ侯爵鍋島家を感じてもらう『佐賀鍋島デザイン』のアイテムの第1弾として開発した。佐賀の歴史や文化に触れるきっかけにしていただければ。今後、このデザインを使った新たな商品も企画していきたい」と話す。

 価格は4,500円。同館のほか、8月21日から佐賀城本丸歴史館でも販売する。

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