アイマスクを着けて鑑賞してもらう実験型朗読ライブ「猿ヶ島」が4月29日、レンタルスペース「Lighthouse(ライトハウス)」(佐賀市唐人2)で上演される。
「実験型朗読ライブ」でランダムに並べられた席の間を動き回りながら朗読する場面も
佐賀県を拠点に活動する「演劇家」の青柳達也さんと薩摩琵琶奏者の北原香菜子さんが、演劇で出す声や体で鳴らす「音」と、薩摩琵琶の奏でる「音」のでコラボレーションしたいと、昨年3月から始めた朗読ライブの公演。3回目となる今回は「見ているのか、見られているのか」をテーマに、海外の動物園に輸送されたニホンザルが主人公の太宰治の短編小説「猿ヶ島」を上演する。「昭和の日」の上演に合わせ、昭和の文豪の作品を選んだという。
青柳さんは「公演の見どころは同じ作品を、アイマスクを着けて1回と外して1回の2回鑑賞してもらえるようにしたところ。2回のうちどちらで着け外しするかは自由。視覚の有無が物語の印象にどれだけ影響するのかを感じてもらいたい。文豪の作品だからといって構えず、気軽に楽しんでほしい」と呼びかける。
北原さんは「今回の公演では、観客と出演者、物語と現実をつなぐ実験の案内人として琵琶を演奏する。音や声を聴覚で、空気の揺れを触覚で、体の感覚を全開にして感じてほしい。公演後には観客と出演者で感想をシェアする時間も設けるので、どのように感じたかを共有できれば」と話す。
13時45分開場、14時開演。入場料は1,500円。定員は30人。