佐賀の菓子メーカー「本村製菓」(佐賀市金立町金立)が11月6日、新商品「しっとりチョコ丸ぼうろ」の販売を始めた。
1953(昭和28)年の創業以来、佐賀を代表する焼き菓子「丸ぼうろ」を製造し、スーパーマーケットなど全国で販売する同社。黒砂糖入り「丸ぼうろ」や個食タイプのブランド「佐賀藩」などをそろえる。
同社営業部の坂口誠さんによると、「丸ぼうろ」は九州では認知度が高いが、九州以外ではまだまだ知られていないため、400年続く伝統菓子のコンセプトをそのままにより多くの人に知ってもらおうと新商品開発に取り組み、昨年春、福岡県産の「あまおう」を使ったジャムを練りこんだ「丸ぼうろ」を発売したという。
今回、「お菓子の王道と言われるチョコレートと合わせ、新しい歴史を作りたい」(坂口さん)と、2種類のチョコレートを配合した新商品作りに取り組み、通常の丸ぼうろよりも水分量を多めに、チョコレートの含有量を多めにし、しっとりと濃厚なチョコ味が特徴の「丸ぼうろ」が完成した。
坂口さんは「商品開発ノウハウが少ない中、試行錯誤しながら1年かけて商品を完成させ、会社として自信がついた。丸ぼうろファンの人に『丸ぼうろじゃない』と言われるかもしれないが、伝統菓子を知ってもらうきっかけづくりとしてチャレンジしていきたい。今回の商品に続き、八女茶玉露を使った『丸ぼうろ』やかんきつを使った『丸ぼうろ』の開発を予定している。今後も小さい組織の機動力を生かし、固定概念にとらわれない商品づくりに取り組みたい」と話す。
価格は8個入り300円(税別)。