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佐賀で「実験型朗読ライブ」 大阪の俳優・琵琶奏者と不思議な文学世界描く

前回公演「実験型朗読ライブ 猿ヶ島」の様子

前回公演「実験型朗読ライブ 猿ヶ島」の様子

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 「実験型朗読ライブ『耳なし芳一』『件』」が11月23日、龍泰寺(佐賀市赤松町2)で上演される。

ののさん、荻山さんとオンラインツールで稽古を重ねる青柳さんと北原さん

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 「演劇家」青柳達也さんと薩摩琵琶奏者の北原香菜子さんが、朗読と琵琶の演奏で日本の文学作品の魅力を伝えたいと昨年3月、「見えない演劇」として公演を始めた。4回目となる今回は、大阪を拠点に薩摩琵琶と朗読を組み合わせた公演を行う俳優・ののあざみさんと薩摩琵琶奏者の荻山(おぎやま)泊水さんの2人とコラボし、佐賀と大阪で上演する。

上演作品は、小泉八雲の怪談「耳なし芳一」と内田百閒(ひゃっけん)の短編小説「件(くだん)」。いずれも、「想像の余地がある作品」という理由で選んだという。青柳さんは「『件』は物語の舞台となる時代や場所、主人公の名前、性別が作中に一切ない珍しい作品。主人公の妖怪・件とその周囲の人物たちが織り成す物語を聞き、想像を膨らませてほしい」と話す。

 荻山さんは「他流派の奏者とのコラボ演奏は初めて。北原さんと互いの演奏の特性をすり合わせつつ、作品をどう表現するか試行錯誤している。どのような公演になるかは自分自身も楽しみ」と話す。ののさんは「青柳さんとは昨年初めて会ったが、今回のコラボ公演までつながるとは思わなかった。会場となる寺の雰囲気に身を委ねながら、4人ならではの魅力あふれた公演にしたい」と笑顔を見せる。

 北原さんは「『件』は主人公の妖怪・件の予言をテーマにした音楽が、『耳なし芳一』は古語を用いた語りが魅力の一つ。いずれも作品の世界を漂うすてきなものになっているので、耳を澄ませて聞いてほしい」と話す。青柳さんは「これまでの公演と少し雰囲気を変え、怪異や妖怪などが登場する不可思議な印象の物語を2つ取りそろえた。作品全体に漂う独特な雰囲気を、ぜひ琵琶の音色と4人の歌や語り、朗読で直接、感じてほしい」と呼びかける。

 14時30分開場、15時開演。入場料は2,000円。先着50人限定。問い合わせは北原さん(TEL 0952-62-8396)まで。

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