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佐賀のパン店が「アスタキサンチン」入り卵販売へ 市内生産の「ヘマトコッカス」を活用

「アスタキサンチン」入りの卵「壮健美卵」をPRする「ムーラン・ルージュ」の石井利英社長

「アスタキサンチン」入りの卵「壮健美卵」をPRする「ムーラン・ルージュ」の石井利英社長

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 佐賀県内でベーカリーや洋菓子店を展開する「ムーラン・ルージュ」(佐賀市兵庫北7)が4月22日、「アルビータ」(高木瀬町長瀬)が生産する微細藻類「ヘマトコッカス」を活用した「アスタキサンチン」入りの卵「壮健美卵」の販売を始める。

「三瀬ひなた鶏舎」の「アスタキサンチン」入り卵(左)

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 「ムーラン・ルージュ」の石井利英社長は、「県外に自慢できるようなお菓子を作りたい」と、卵にこだわったバウムクーヘンを製造、販売するために2017(平成29)年に養鶏場「三瀬ひなた鶏舎」(三瀬村藤原字岩屋)を設立。約4200羽の鶏を平飼いで育て、マリーゴールドやパプリカ、シナモンなどを配合した餌を使い、生まれた卵を、同社店舗や市内3カ所に設置する自動販売機で販売している。

 「アスタキサンチン」入りの卵を生産することになったきっかけは、弘学館高校(金立町)の生徒から佐賀市に政策提言があったことから。藻類に関する産官学連携推進組織「さが藻類バイオマス協議会」の中溝康介さんによると、「佐賀市清掃工場でのごみ焼却時に発生する二酸化炭素で培養した藻でムツゴロウを養殖して佐賀をアピールすれば」という提言を受けた。ムツゴロウの養殖は難しいことから、「アルビータ」が生産する「ヘマトコッカス」を鶏の飼料に加えることを「ムーラン・ルージュ」に提案したという。「アルビータ」も規格外となる「ヘマトコッカス」の活用が課題となっていたことから協力に合意し、一部の鶏の餌に「ヘマトコッカス」を加える取り組みを始め、「アスタキサンチン」成分が卵に移行したことを確認したという。

 石井社長は「養鶏場設立当初から味はもちろん、『割った時の見た目でも分かる卵』と思い育ててきたが、『アスタキサンチン』入り卵はより赤みがかった黄身で、食品分析結果で、これまで以上に栄養成分が高い卵になった。今回の取り組みをきっかけに『健康』もテーマに加え進んでいきたい」と話す。

 価格は6個入りパック=389円。同社店舗と「ゆめタウン佐賀」で販売する。

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