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佐賀の「丸秀醤油」が県産の杉と真竹使った醸造用木おけ製作 作業を一般公開

木おけに使う杉の側板、設置面にメッセージを書いた「丸秀醤油」秀島健介社長

木おけに使う杉の側板、設置面にメッセージを書いた「丸秀醤油」秀島健介社長

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 佐賀の老舗しょうゆメーカー「丸秀醤油(まるひでしょうゆ)」(佐賀市高木瀬西6)が10月1日、佐賀・脊振(せふり)産の杉と県内産の竹を使った醸造用木おけ作りを始めた。

木おけ職人による杉の側板を箍で締める準備の様子

 1901(明治34)年に佐賀市伊勢町で創業し、1978(昭和53)年に佐賀大和工業団地内の現在地に移転した。生産性向上のために移転前まで使っていた約3600リットルの木おけを使ったしょうゆの仕込みを廃止し、約9000リットルのFRP製タンクを使った仕込みに切り替え、しょうゆやみその製造を行っている。

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 秀島健介さんが社長に就任した2017(平成29)年、伝統製法への回帰のため、木おけを使った仕込みを復活。木おけ職人集団「結い物でつなぐ会」に依頼し、木目が狭く液漏れしにくいという奈良県の吉野杉を使った木おけを新調した。今回、県産の大おけ作りを目指し、おけ職人と脊振の山に何度も通い、脊振の杉がおけ作りに適しているかの確認を行ったところ、油脂分が多く、液漏れを起こしにくい杉でおけ作りに向いていることが分かったことから、けんさんの真竹で箍(たが)を編み、県産おけの製作を決めた。

 製作初日の10月1日は、杉の側板の設置面に社員がメッセージを書き、「結い物で繋(つな)ぐ会」の職人4人が同社内で真竹を削る作業などを行った。2日から4日にかけて、箍(たが)で締める作業を行い、最終日の4日に佐賀県の山口祥義知事と秀島社長が筆入れし、直径・高さ120センチ、約720リットルの木おけが完成とするという。最終日までの製作作業は一般公開する。

 「結い物で繋ぐ会」棟梁の宮﨑光一さんは「醸造用の大おけを作る職人が少なくなっており、木おけの復活は職人の技術を残し、高めることができる。大切に使えば100~150年使い続けることができる木おけや、われわれ職人のことを知ってもらいたい」と話す。

 秀島社長は「オール佐賀県産の木おけの完成後には、県産の大豆や米、麦、塩を使ったみそを仕込む計画を立てている。おけの材料とみそ作りに仕込む原料を1つの県で完結させられるのは森と大地と海全てが豊かな佐賀県だからできる試み。来年120周年を迎える当社の記念商品にしたい」と話す。

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