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佐賀の小学生が地元発酵食品使った洋菓子開発 産官民と共同で

試食販売会に参加した小学生たち

試食販売会に参加した小学生たち

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 佐賀のしょうゆメーカー「丸秀醤油」(佐賀市高木瀬西6)で9月30日、地元小学生と共同開発した洋菓子「丸秀(まるひで)ブッセ」の試食販売会が行われた。

訪問客に丸秀ブッセを説明する秀島健介社長

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 丸秀醤油は、佐賀県こども未来課が推進する「子育てし大県『さが』プロジェクト」の一環として、昨年から「子ども×大人『憧・夢・志』を育む体験活動」に取り組んでいる。「発酵食品の魅力アッププロジェクト」として、県が公募した小学生たちが、同社が提供するみそ、こうじなどを原料に使った商品の開発・製造に1年間かけて取り組んできた。

 秀島健介社長は「子どもと大人が共に商品開発に取り組む面白い企画。当社としてもメインのしょうゆ以外の商品の開発を考えていたところだった。子どもたちが自分たちで話し合った結果、同世代から祖父母の世代までより多くの方に喜んでもらえる菓子作りに取り組むことになった」と話す。

 菓子作りには「鶴屋菓子舗」(佐賀市西魚町)の協力の下、子どもたちは生クリーム作り、日持ちのいいバタークリームの製法を覚えた。試行錯誤の末でき上がった3種類のクリームはそれぞれ、焼き菓子でサンドする「ブッセ」を選んだ。味のラインアップは、「甘酒モンブラン」「みそチーズ」「きなこクリーム」の3種類。見栄えよくパッケージした3個入りの「丸秀ブッセ」が完成した。

 試食販売会は、同社の蔵開きイベント会場の一角にブースを構えて行った。小学生の元気な掛け声に多くの来場者が足を止め、ブッセを試食。購入する姿が見られた。

 販売に加わった佐賀大学付属小学校6年生の牟田桃子さんは「クリームを作る時、材料の分量が分からず苦労したが、みんなで力を合わせて満足のいくブッセができた」と笑顔を見せる。

 佐賀市立日新小学校5年生の江頭遼馬くんは「それぞれ違う小学校の児童だが、この1年のいろいろな体験を通して仲良くなり、ブッセができ上がる中で絆が深まった」と話す。

 秀島社長は「開発に参加した小学生たちは、スーパーや土産物店へ商品を宣伝するなど営業活動も行っている。丸秀ブッセが店頭に並ぶ日も近い」と話す。「商品をゼロから作って客の手に渡るまでの過程を体験することで、子どもたちも成長した。将来が楽しみ」とも。

 価格は3個入りセット=500円。

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