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蛍光る川べりでお酒の甘い香りに包まれて 佐賀の酒蔵で絵と物語の音楽会

音楽と物語の世界を展開する「アンサンブル ブレーメン」主宰・洋画家でバイオリン奏者の森和幸さん

音楽と物語の世界を展開する「アンサンブル ブレーメン」主宰・洋画家でバイオリン奏者の森和幸さん

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 佐賀・天山酒造(小城市)の国の登録有形文化財「昭和蔵」で5月28日、「第19回ホタルの里コンサート」が開かれる。

絵と音楽の融合、洋なしを人間と音符に見立てた森さんの作品「音符のお散歩」

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 音楽会は毎年、同酒造の脇を流れる祇園川に蛍が飛ぶ時期に開いている。19回目となる今回は、佐賀県内で活動するプロの演奏家で結成された「アンサンブル ブレーメン」を招く。

 さまざまな楽器のアンサンブルと歌、朗読で、音楽と物語の世界を展開する同楽団。今回の演目の一つ、大型絵本「おおはくちょうのそら」は、クラシックの名曲の演奏を背景に、北海道出身の絵本作家・手島圭三郎さんの同作品の大型絵本の読み聞かせを行う。家族の絆、子どもを思う親の気持ち、命の大切さというテーマを持つ同作品の「物語」と、サンサーンスの「白鳥」やメンデルスゾーンの「春の歌」などの名曲の持つ物語性が融合した芸術作品となっている。

 同楽団の主宰は、佐賀市在住の洋画家でバイオリン奏者の森和幸さん。4歳でバイオリンを始め、トランペットや合唱など音楽に慣れ親しむ傍ら、絵が好きだったという森さんは中学2年生の時、「絵の道を志す」と決め、一度は美術の教諭になった。だが、絵か音楽かどちらかに凝り固まるのは自分らしくないと感じ、以来、絵と音楽、双方の根底にある「物語」の融合を軸に芸術活動に取り組んできた。

 同音楽会について、森さんは「酒蔵のなかのひんやりとした空気に漂う甘いお酒の匂い、表では蛍が幻想的に飛び交っているという風情のある演奏会。見る人それぞれの記憶に刻まれる、いい思い出となる物語を届けたい」と笑顔を見せる。

 18時開場、18時30分開演。入場無料。休憩時間中には同酒造が製造する酒などを振る舞う予定。

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