アートイベント「イオン佐賀大和美術館-みんなのアトリエ」が12月14日、イオンモール佐賀大和(佐賀市大和町尼寺)内のセンターコート前特設会場で始まった。
プロジェクションマッピング映像を映し出したダイヤモンド型のモニュメント
今年8月に続くイベント第2弾で、会場内の壁を白く塗った広大なキャンバスに、佐賀在住の画家らがそれぞれの画風を生かした絵を事前に描き並べた。期間中は買い物客ら一般の来場者も自由に参加して余白の部分に「落書き」できる。
プロデューサーで、オンラインマガジン「SAGARICH(サガリッチ)」編集長の山口賢人さんは「前回はショッピングモール内で買い物ついでにアート鑑賞するという斬新なコンセプトが好評を博した。今回は『誰でも参加できる』をテーマに、お客さんを含めてみんながアーティストになれるイベントを企画した」と話す。
画家で西九州短期大学幼児保育学科教授の牛丸和人さんが最初に横約10メートルのほぼ等身大のクジラを描き、その周りに佐賀市立大和中学校美術部の生徒が色とりどりのハートマークを描き添えた。画家の池田智さん、平田晴久(なりひさ)さん、ホズミリクさん、松尾容子さんらがポップアート風のイラストを描き上げた。
会場の中央には、五角形の5枚の板を貼り合わせてダイヤモンド型のモニュメントを設置し、2枚に画家の諸井謙司さんと橙屋(だいだいや)三蔵さんが抽象画を描き、残りの3枚には映像作家の西英行さんが制作したプロジェクションマッピング映像を映し出している。会場入り口には、彫刻家でもある諸井さんの彫像が展示されている。
14日のオープニングイベントでは、会場奥の特設ステージで佐賀出身のシンガー・徳丸英器(えいき)さん、池田隆臣さん、野副一喜さん、ゴスペルグループ「マーシーボイス」らが歌を披露するのを横目に、子どもたちがペンやマーカーを手に思い思いに絵を描いている姿が数多く見られた。
山口さんは「97歳の祖母と4歳の息子が一緒になってお絵描きに興じるなど、大人から子どもまでもが夢中になった。『変化する美術館』がこれからどう変わっていくのか楽しみ。胸に秘めた思いを自由に表現してもらえれば」と呼び掛ける。
開館時間は11時~18時。入場無料。今月25日まで。