佐賀市の中心街・呉服元町商店街通りに面する駐車場に新たな店舗を設けようと建築が進む建物の上棟式(じょうとうしき)が9月2日、関係者や見物人が見守る中で行われた。
佐賀市出身の西村浩さんが社長を務める建築事務所「ワークヴィジョンズ」(東京都品川区)が、同地区のにぎわいの「核」になる新たなスポットを創出しようと、通り沿いの駐車場の一部スペースを借り、新築店舗を建設する。
9月末に完成する建物に2店舗が入居する。10月にハンドメード雑貨店「Susie-pocket.(スージーポケット)」(呉服元町)が地区内から移転オープン、11月には佐賀県産の野菜の使用をコンセプトにしたベーグル店「MOMS' Bagle(マムズ・ベーグル)」がオープンする予定という。
15時に始まった上棟式では、午前中まで降っていた雨が上がったこともあり、建築関係者や近隣の商店主、住民らが多数駆け付け、棟上げ後の建物の屋根上で執り行われた神事を見守った。上棟式後の「餅まき」では、西村さんら同社スタッフが屋根上から餅やお菓子を投げ、子どもらが歓声を上げながら競って受け取る光景が見られた。
西村さんは「今回の2店舗は、子どもたちやママたちを中心に盛り上げる新時代の街のシンボルになればと思っている。佐賀県内は先日大雨に見舞われたが、建築現場は幸いにも被害を免れた。厄払いの儀式としての餅まきに、『佐賀の街の厄を払う』との思いも合わせて、『佐賀を元気にしたい』との願いを込めた」と話す。