佐賀市文化会館(佐賀市日の出1)中ホールで1月15日、「吉野ヶ里バンブーオーケストラ20周年記念コンサート-響け!さがの未来へ-」が開かれた。
「吉野ヶ里町の資源を活かし、地域に根ざした伝統文化を作ろう」と結成した自然の竹を創作楽器に仕立て演奏するアマチュアの合奏団。佐賀県出身の尺八奏者、柴田旺山さんの指導で1996年に立ち上げ、有田町で同年開催された「世界・炎の博覧会」でデビューした。これまで延べ50人が参加した同オーケストラは現在、7歳から70代まで15人のメンバーで構成する。
竹楽器作りに必要な「竹伐り」「油抜き」「乾燥」「選別」「製作」「調律」「楽器台製作」の全ての工程を手作りで行うことも地域交流に生かそうと、昨年は地域の協力を得て、新しい楽器も製作し、演奏を披露したという。
演奏会にはホールのほぼ全ての席を埋める800人の観客が来場、オーケストラのOBやOGを含む23人がステージに立ち、同オーケストラのイメージソングやクラシック、ジャズなどさまざまなジャンルの曲を披露した。マリンバ奏者の八谷和歌子さんや琉球国祭り太鼓佐賀支部、ティーンズミュージカルSAGAとの共演や特別ゲストとして柴田旺山さんらとの演奏も披露、来場者は竹の音色を楽しみながら20周年を祝った。
会長の福光辰浩さんは「1997年の『山陰・夢みなと博覧会』や2002年の『東アジア子ども芸術祭』では佐賀や日本を代表しての演奏披露は思い出に残っている。年齢層の広さもあり、高校生が小学生を教える姿を見ると頼もしく思う。今後、全国の竹楽器演奏団体との交流演奏をぜひやりたい」と意欲を見せる。