カフェ「FELLOW COFFEE(フェローコーヒー)」(佐賀市鍋島1)が1月22日、佐賀大学医学部近くにオープンした。
「フェローコーヒー」で提供するケーキを準備する依存症回復施設「佐賀DARC」利用者スタッフ
依存症回復施設を運営するNPO法人「佐賀DARC(ダルク)」(同)が開いた同店。2014(平成26)年に法人化した同NPOは、アルコールや薬物、ギャンブルなどの依存症や引きこもりからの回復や生活訓練をデイケアで行う。依存症診療を行う「さがセレニティクリニック」(鍋島3)との連携で利用者が増えたという。
カフェを開いたきっかけは、回復支援した利用者に長く働く環境を提供したいと考えたことから。生活訓練による支援は最大2~3年で、利用者が仕事復帰するための人間関係を作るのに時間がかかることから、利用者の仕事のサポートもできればと考え、昨年10月に事業所を移転。翌11月に就労継続支援B型施設「Fellow(フェロー)」を開設。コーヒー豆の仕分けや焙煎(ばいせん)、販売事業を始め、利用者らの働く場となった。その後、スタッフや利用者で内装やテーブルや椅子の製作などを行い、カフェを開いた。
店内は、カウンターやテーブル、ソファ席合わせて35席。メニューは、コーヒー(400円~)やエスプレッソ(450円)、ラテ(500円)など。コーヒー豆も販売するほか、オムライス(700円)やタコライス(850円)などのフードメニュー、ハンバーガー(800円~)やケーキ(400円~)も提供する。
代表の松尾周さんは「模索しながらではあるが、依存症の人が『おしゃれな場所で働いている』と希望が持てて、ずっと働ける場所を作れて良かった。オープン直後にSNSで紹介してもらったことで連日多くの来店があるが、スタッフにプレッシャーがかからないよう、『自分たちのペースで接客を』と声がけしている」と話す。「障がい者枠のバリスタ選手権があるそうなので、いつか出場できればと皆で話している」とも。
営業時間は11時~17時。土曜・日曜・祝日定休。