演劇ユニット「佐賀若手劇団さわげ」が4月7日、俳優で歌手の星野源さんがインスタグラムで公開した楽曲「うちで踊ろう」に合わせて自宅でダンスする劇団員13人の動画をユーチューブで公開した。
同劇団は2019(令和元)年10月に本格稼働したユーチューブ公式チャンネルを通じ、メンバーが大喜利に興じる動画などを公開してきた。
星野さんは4月3日、「家にじっとしていたらこんな曲ができました」と同楽曲を発表。その後、多くのミュージシャンやダンサーが同曲に合わせて演奏やダンスを披露する動画相次いで投稿した。その中で、人気ユーチューブチャンネル「パオパオチャンネル」メンバーで映像クリエーターの「ぶんけい」さんは自身のツイッターで、複数人がそれぞれ自宅で踊る映像を組み合わせた動画投稿を呼び掛けた。
同劇団メンバーで動画制作を担当する「猫舌だけど知覚過敏。」さんは「新型コロナウイルス感染拡大の影響でメンバーがそろわず撮影が難しい中、うちの劇団は舞台公演にダンスも取り入れているので自分たちらしい作品ができるのではないか」とメンバーにダンス動画制作を提案したという。
メンバーは、ぶんけいさん本人が踊っている動画を劇団のライングループで共有し、自宅で練習を重ねたメンバーが「自撮り」した動画を編集。1分9秒の動画にまとめて公開し、SNSでもシェアを呼び掛け。視聴者からは「希望が見いだせない日々の中で世の中を楽しませようと動画を作ってくれたその心意気に感動」「今できる範囲で自分たちも楽しみながら皆さんに楽しいを届ける試みがすてき」などの声が寄せられた。
動画で歌唱を担当した松下莉久さんは「この企画を通じて、僕達が今できることは何だろうとあらためて考えさせられた」、大学生メンバーの吉﨑花菜さんは「本当はもっと演劇をやりたいし学校にも行きたいが、こんな時だからこそ一人で踊る動画をみんなでつなげて作れたのはすごくいい経験」と話す。
劇団代表の鷹巣将弥さんは「どうにかしていろんな人に『楽しさ』や『笑顔』を届けたいと思っていた。現在コロナの影響で満足な活動ができずにいるが、舞台には立てなくとも別の形でエンターテインメントを伝えていきたい」と意欲を見せる。