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佐賀県立博物館の50年振り返る企画展 鍋島直正の書や岡田三郎助の自画像も

「県博クロニクル」展示会場内の様子

「県博クロニクル」展示会場内の様子

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 今年10月に開館50周年を迎える佐賀県立博物館(佐賀市城内1)3号展示室で現在、企画展「県博クロニクル~展覧会からたどる佐賀県立博物館50年の歩み~」が開かれている。

鍋島直正直筆の書「先憂後楽」

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 1970(昭和45)年の開館記念展「桃山江戸美術名作展」はじめ、これまで開催した展覧会の出品作品から、好評を博した名品を各年の展示からピックアップした同展。

 同館50年の歴史を追体験できるよう、各記念展の概要をパネルで紹介し、各作品を時代順に展示する。学芸員・立畠(たてはた)敦子さんは「多ジャンルの美術品や歴史的遺産を扱う『総合博物館』らしく、バラエティーにあふれた展示群になった。昭和、平成、令和と時代が変化する中で博物館が何を目指し、何を伝えてきたかを振り返ることができる」と話す。

 2013(平成25)年の「直正スタイル展」で展示された第10代佐賀藩主・鍋島直正43歳の時の書は、直正が政治家の理想とした心得で座右の銘の「先憂後楽(せんゆうこうらく)」が堂々とした筆致で描かれている。

 1979(昭和54)年の「岡田三郎助展」で展示された「自画像」は、佐賀県出身の西洋画家・岡田三郎助がパリに留学中に描いたもの。若い頃の岡田にみなぎる希望と自信が、目を輝かせほほ笑みを浮かべる姿から見て取れる。

 立畠さんは「半世紀にわたり県民に親しまれてきた博物館とご自身の人生を重ね合わせながら鑑賞を楽しんでもらいたい。世相を反映してきた展覧会の歴史を知ることができる貴重な機会に触れてもらえれば」と呼び掛ける。

 開館時間は9時30分~18時。月曜休館。入場無料。3月8日まで。

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