ベビー用品の企画販売を手掛ける「オヤモコモ」代表の山下千春さんが中心となり現在、佐賀に代替教育校「オルタナティブスクール」開校に向けた活動を続けている。
山下さんによると、「オルタナティブスクール」は中学・高校などの学校に代わる学校で、同じカリキュラムに取り組む画一的な教育ではなく、個人を尊重し子どもが本来持つ探求心に基づき、主体的に学習や行事を展開していくのを特徴とする学校のこと。
山下さんがスクール開校を目指すことになったのは、次男が学校に行かなくなったことがきっかけ。次男の考えを聞き、周囲の意見を聞くなどして学校教育について考える中で、不登校支援だけでなく学校の枠に入りきれない子どもたちを受け入れられる学校を作りたいという思いになった。県外で運営するスクールを見学に行き、昨年9月に「佐賀に理想のオルタナティブスクールを作る会」を立ち上げた。
「理想の教育空間」をテーマにし、これまで月1回開催してきた講演会や勉強会には、スクールに関心を持った親などが延べ約100人が集まった。来年4月、佐賀市内にスクールの開校を決め、「子どもの未来を明るくしよう!」をキャッチフレーズとし、スクール名を「ヒカリノアトリエ」と決めた。勉強会に集まったメンバーが中心となり今年4月以降にNPO法人を立ち上げる予定という。現在、資金や運営に関する支援者を募っているという。
山下さんは「『子どもが学校に行きたがらない』と悩む母親は多い。子どもはみんなそれぞれが光るものを持っていて、子どもたちの教育に新たな選択肢を作り、貴重な時間を有意義に過ごしてもらえる場所作りを目指し、悩みを抱える母親の味方にもなりたい」と話す。
3月23日10時から、佐賀市青少年センター(佐賀市松原2)で、「不登校の子どもたちが輝ける教育空間を」というテーマにした講演会と、「ヒカリノアトリエ」の説明会を行う。講演には熊本のフリースクール「WING SCHOOL(ウイングスクール)」・田上善浩校長と、昨年春から同校に通う15歳のけんりゅうさんを迎える。参加費は3,000円。問い合わせは同会(TEL 0952-30-4960)まで。