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佐賀女子短大生が熊本復興支援 被災農園へウエルカムボード届ける

「Sun-Kissed」部長の中村萌実さん(左)と顧問の泉万里江さん(右)

「Sun-Kissed」部長の中村萌実さん(左)と顧問の泉万里江さん(右)

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 熊本地震の災害復興支援活動を行う佐賀女子短期大学(佐賀市本庄町本庄)の学生ボランティアサークル「Sun-Kissed(さんきすと)」が3月16日、熊本地震の被災後に再建支援を続けるイチゴ農園に学生が制作したウエルカムボードを届ける。

2017年12月にウエルカムボードを渡した時の様子

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 「Sun-Kissed」は、2016年4月の熊本地震をきっかけに「自分たちも何かできないか」との学生の声を受け、大学職員の泉万里江さんを顧問に発足。初年度は学内での募金活動、支援物資の調達・配布、被災地の障がい者支援、県内のイベントで熊本県南阿蘇村の農産物の販売などを行った。

 2017年度からは、地震で大きな被害を受けた南阿蘇村の観光イチゴ農園「南阿蘇イチゴ園 ベリー樹ベリー」の再開支援プロジェクトを開始。イチゴの苗の定植などの作業を手伝い、業務再開した12月23日に最初のウエルカムボードを贈呈した。2018年度もイチゴ栽培に協力した活動継続の証しとして再びウエルカムボードを作り、部長の中村萌実(もえみ)さんと泉さんが届けるという。

 泉さんは「前回ウエルカムボードを持っていった時は農園オーナーに涙を流して喜んでもらえた。部員たちが心を一つにした支援を形にできた」と振り返る。中村さんは「今回は、部員が農園への応援の思いを込めたメッセージを添えた寄せ書き風のウエルカムボードが完成した」と話す。

 今回の訪問では、「天吹酒造」(三養基郡みやき町東尾)が東日本大震災の復興を願い2012年から製造する復興酒で、「Sun-Kissed」も2月にラベル貼りを手伝った「絆伝心(きずなでんしん)」も持参する。「宮城のお米『イセヒカリ』を原料にしたお酒を熊本の被災者の人たちに届け、復興を目指す東北と熊本の絆の橋渡し役になれれば」と泉さん。

 今春卒業を迎える中村さんは「2年間のサークル活動はいろんな人と出会えたり仲間と支え合ったりと、貴重な体験ばかりだった。後輩たちもこの活動を受け継いでほしい」と話し、「教員を目指し大学に編入学する。将来は教員としてボランティア活動を行いたい」と抱負を述べる。

 泉さんは「学生たちは自主的にアイデアを出し行動するなど、ボランティアを通して成長していった。『ベリー樹ベリー』が震災から立ち直る姿を見て、支援活動継続の大切さを実感した。これからも被災地に寄り添いながらサークル活動を見守っていきたい」と今後を見据える。

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