「マリトピア」(佐賀市新栄東3)で12月22日、「初摘み佐賀海苔(のり)試食会」が開かれた。主催は佐賀市水産業振興協議会。
佐賀市水産振興課によると、生産枚数・生産額共に14季連続日本一を誇るという「佐賀のり」。毎シーズンの最初に採れる、柔らかい食感が特徴の「初摘み」ノリのおいしさを伝えることによるブランドPRと消費拡大を目的に、2009年から毎年開催している。
同課課長の糸山信一さんは「開始当初は関係者のみが参加するセレモニー形式で行っていたが、一般の人たちに食べてもらってこそ意味があると考え、2012年度から消費者や事業者の招待を始めた」という。
9回目となる今年は、地元産の特別栽培米「シギの恩返し米」を使った「おにぎり」「手巻きずし」「おにぎらず」、佐賀県有明海漁業協同組合直販所の商品「海苔アイスクリーム」、ノリ業界誌記者の薦めで今年初めて用意したという、バターとしょうゆで味付けしたトースト2枚でノリを挟んだ「のりトースト」、ノリで作ったソースを添えた「一口ステーキ」などをビュッフェ形式で振る舞い、参加者は思い思いに「初摘み佐賀海苔」の風味と食感を楽しんでいた。
食育を推進する団体、地元大学生、学校栄養職員、外国人留学生、妊娠中の女性など約130人が参加。講話では、西九州大学健康栄養学部の安田みどり教授が、妊娠期の女性が必要とする葉酸やビタミンB12などがノリには豊富に含まれていると説明。「ノリを食べて元気な赤ちゃんを産んでほしい」と話した。
糸山さんは「今年は消費者の皆さんへの事前告知、特にノリをたくさん食べてほしい妊婦の方への呼び掛けに力を入れ、過去最高の参加者数となった。今後もこのスタイルで年1回の試食会を続け、自慢の『佐賀のり』消費拡大を推進していきたい。まずは地元の人たちにもっとたくさん食べてもらい、全国にも広めたい」と意気込む。