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佐賀の「EDAUME」運営者が巻き尺使ったバッグ制作 創作活動活発化目指し

「常富度器製作所」の巻き尺を使い制作したバッグを手にする武廣正純さん

「常富度器製作所」の巻き尺を使い制作したバッグを手にする武廣正純さん

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 旧枝梅酒造を改装したアートスペース「EDAUME(エダウメ)」(佐賀市八戸1)を運営するNPO法人「まちの根太」代表の武廣正純さんが今月、かつて佐賀市内にあった業務用巻き尺メーカー「常富度器製作所」の巻き尺を全体に使ったバッグを制作した。

「常富度器製作所」の巻き尺と、制作したバッグ

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 旧枝梅酒造は江戸時代後期に建築された造り酒屋。長崎街道の歴史的景観「のこぎり型家並み」を形成する同酒造の建物を新たな歴史文化の拠点として活用するため、南側は佐賀市が主体となり保存改修。母屋(おもや)部分に2018(平成30)年、民間事業者が運営する飲食店「酒の蔵えん」がオープン。米倉庫跡や精米所跡は「まちの休憩所」やトイレに改修した。北側にある3つの蔵は、2017(平成29)年に武廣さん中心に立ち上げた「まちの根太」が管理委託を受けた後、「東の蔵」はイベントホールへ改修、「西の蔵」は2020年にシェアアトリエを開設し、昨年、ギャラリー「NOMA(ノマ)」を開設。武廣さんによると、地元大学生やアート活動をする人を中心に少しずつ利用が増えているという。

 「常富度器製作所」の巻き尺を使ったバッグを制作したきっかけは、廃業後も残されていた同社の倉庫に入る機会があったことから。倉庫に多く残されていた巻き尺で何か作れるのではないかと話をしたところ、一部を引き取ることができたことから、枝梅酒造に残されていた酒袋に巻き尺を合わせたバッグやキーホルダーに加え、巻き尺を全面に縫い合わせて作ったバッグを制作した。

 武廣さんは「『常富度器製作所』は小売りを行っていなかったので、巻き尺という身近な商品だが地元の人でも知らない人が多い。創作活動を促すきっかけとしていくつか作ってみたが、『巻き尺のバッグ』は縫い合わせや強度に自信があるものではないので、これを参考に新たな人が『巻き尺作品』などを作ってもらうきっかけになれば」と話す。

 巻き尺を合わせたバッグやキーホルダーは、ギャラリー「NOMA」で販売する。営業時間は11時~18時。月曜定休。

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