佐賀大学芸術地域デザイン学部総合展「2020 -connect-(コネクト)」が11月19日、佐賀大学美術館(佐賀市本庄町本庄)で始まった。
佐賀大学芸術地域デザイン学部・芸術表現コース・視覚伝達デザイン3年・井上裕斗さんの作品、 「コーカサスノキ」「混沌」「ホシノキ」
1953(昭和28)年、教育学部に特別教科(美術工芸)教員養成課程、通称「特美」を設置。学部学科の変遷を経て、2016(平成28)に同学部に改組し、現在に至る。学部生は4学年で約480人。「総合展」は学部学生が主体となり開催する展示会で、今回で62回目。
新型コロナウイルス感染症の影響で同大学は前期のほとんどの授業がオンラインで実施され、6月以降、徐々に対面授業が再開されたが実習や制作活動に大きな影響が出たという。人とのつながりが薄くなりがちの状況だからこそ、作品制作を通じて、学生同士や地域の人とつながるきっかけをつくりたいと、テーマを「コネクト」と決めた。実行委員会の相崎美優さんは「2月に総合展に向けての活動を始めたが、新型コロナの影響ですぐに活動休止。開催するのかしないのか何度も話し合い、代表からの『今年を無駄にしたくない』との思いからオンラインも組み合わせて開催準備を進めた」と振り返る。
作品数は会場展示53点と、インターネットのバーチャルSNSアプリ「cluster(クラスター)」を利用したオンライン展示十数点。「映像や漫画など、展示会のイメージを覆す『何これ?』と思ってしまう作品も展示する」と相崎さん。
「伝統ある『総合展』だが、ここ数年、学生の中で開催の意味を問う人も多く、実行委員会のメンバー集めには苦労したが、コロナ禍で何度も議論したり、学生同士の交流会を企画したりして、より良い『総合展』を作り上げられた。気軽に見に来てほしいし、オンラインでも楽しんでほしい」と話す。「今年を機に『総合展』がさらにアップデートされていくとまたうれしい」とも。
開館時間は10時~17時。今月28日まで(24日は休館)。