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佐賀「あめ湯」の北島商店が野菜パウダー開発 あめ湯のショウガ粉砕技術応用

佐賀県産の野菜のうまみが凝縮された野菜パウダー「ドラベジ.com」

佐賀県産の野菜のうまみが凝縮された野菜パウダー「ドラベジ.com」

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 「北島のあめゆ」で知られる北島商店(佐賀市西魚町)が、佐賀県産の野菜を使った野菜パウダー「ドラベジ.com」を開発・販売し、好評を博している。

無添加で色鮮やかな野菜パウダーは全12種類

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 同店は1905(明治38)年創業。水あめの製造から始まり、1962(昭和37)年に「即席あめゆ商品」を開発、1968年(昭和43)年には同品の製造法の特許を取得している。

 あめ湯の需要は秋から冬。春から夏は閑散期となる。あめ湯用のショウガを乾燥し粉砕する技術を使い、「通年で生産できる商品を」と、地元野菜の地産地消に取り組む道の駅大和「そよかぜ館」(佐賀市大和町梅野)の協力を得て2014年、野菜パウダーを開発した。

 同店の常務取締役の北島慎二さんは「野菜を丸ごと乾燥して粉砕しているので、うまみが凝縮されている。賞味期限も4カ月から1年と長く、介護食から離乳食まで活用できる」と話す。

 同品は現在、全12種類。原料となる野菜は全て佐賀県産。一つ一つ手作業で下処理を行い、乾燥し、粉砕する。「ユズは一枚一枚、丁寧に皮をむいていく。手間はかかるが惜しまずやる。どの商品も、添加物は一切使用していない」と同店の社員・中原政美さん。旬の野菜を使うため、時季によっては品切れになる場合もある。

 「売れ筋はショウガ、レンコン。小さいお子さんがいるご家庭ではニンジン、カボチャが人気」と中原さん。「少量でお菓子の色付けや、味のアクセントになる。レンコンのパウダーをハンバーグにつなぎとして入れたり、ユズのパウダーを使い、手作りドレッシングを作ったりしてもおいしい。レシピを充実させ、さまざまな活用法を提案していきたい」と意気込む。

 価格は540円~756円。同店の店舗「しょうが湯処 楠庵」の店頭、ネットショップのほか、道の駅大和「そよかぜ館」、JF佐賀有明海直販所「まえうみ」などで販売する。

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