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佐賀市が「GREEN OIL JAPAN」に賛同 バイオ燃料先進国目指し藻類培養研究

佐賀市の藻類培養施設

佐賀市の藻類培養施設

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 佐賀市は8月27日、バイオベンチャー「ユーグレナ」(東京都港区)が中心となり、バイオ燃料先進国を目指す取り組み「GREEN OIL JAPAN(グリーンオイルジャパン)」宣言に賛同した。

「GREEN OIL JAPAN」の賛同企業・団体

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 ユーグレナ担当者によると、2015(平成27)年12月に国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)で合意された気候変動問題に関する国際的な枠組み「パリ協定」で、日本は温室効果ガスの排出を2030年までに2013年の水準から26%削減を中期目標と定めている。国際民間航空機関(ICAO)の2016年総会で、2020年以降CO2排出量を増やさないことを加盟国間で合意。対策として、米国、EU主要国、カナダやオーストラリア、シンガポール、タイ、中国やインドなどではバイオジェット燃料の導入が進んでいるのに対し、日本ではまだ導入が遅れているという。自動車用バイオ燃料については、輸送用燃料全体に対し、米国では2022年までに約20%、EU各国では2020年までに10%の使用を目標としているが、日本では2022年までで年間数%程度の目標にとどまっているという。

 ユーグレナは、2018(平成30)年10月に横浜市鶴見区にバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントが完成したことを機に、バイオ燃料を陸・海・空における移動体に導入することと、2030年までに同社のバイオ燃料を製造・使用するサポーターを日本中に広げ、バイオ燃料事業を産業として確立することを目標に、横浜市、千代田化工建設、伊藤忠エネクス、いすゞ自動車、全日空、ひろしま自動車産学官連携推進会議をサポーターに、「GREEN OIL JAPAN」の宣言を発表。今回、佐賀市を含む2市15社が宣言に賛同した。

 佐賀市は2014(平成26)年2月、世界で初めてミドリムシの屋外大量培養に成功したユーグレナと藻類培養に関する共同研究契約を締結し、佐賀市下水浄化センター(佐賀市西与賀町)の処理水でミドリムシを培養。施設から生じるバイオマス資源等を活用した藻類培養の技術や低コスト化の研究を進めている。

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