佐賀市出身の女流棋士・武富礼衣さんの作った「詰め将棋パンケーキ」が現在、ツイッターで話題を集めている。
幼稚園時代に将棋を始めたという武富さんは高校在学中の2018(平成30)年2月、プロ2級に昇格し女流棋士に転身。現在、立命館大学総合心理学部に通う傍ら、日本将棋連盟関西本部所属の女流初段として活躍している。
料理と食べることが好きという武富さんは4月1日、パンケーキアートをやってみたいと「飛車」「角」の駒をかたどったパンケーキを作り、自身のツイッターに投稿。その後、大学がウェブ授業になるなど自宅にいる機会が増えたことから、「丸いパンケーキの中に詰め将棋を描いてみたら面白いのではないか」と思い4月9日、詰め将棋を描いたパンケーキを作りツイッターに投稿したという。
投稿で武富さんは、「詰将棋パンケーキならゼロカロリー(パン桂金(けいきん)……)」(原文ママ)のダジャレと共にイチゴとバナナのスライス計9枚添えたパンケーキで9手詰めの詰め将棋を表現した。「将棋盤をイメージして、木製の丸皿にパンケーキを乗せた」と武富さん。
同投稿には1000以上のリツイートと3700を超える「いいね」が寄せられ、回答のリプライや、「癒やされた」「楽しい」「家でやってみたい」などの反応も寄せられた。武富さんは「詰め将棋の出題の中では駒の数が少なく、難易度も高くなく、初心者でも取り組みやすかったのでは」と話す。
4月17日には、「作り方を教えてほしい」というファンの要望に応え、「詰め将棋パンケーキ」の作り方をツイッターで紹介。「豆乳のほうが、粘度が強く描きやすい」「卵を使うと黄色がかった色になってしまう」などコツも明かし、第2弾の詰め将棋パンケーキを投稿。「今度はちゃんと『パン桂金』」(武富さん)と、詰める「王将」以外は「桂馬」と「金」のみを使った問題を出題しファンを喜ばせた。
武富さんは「このご時世に多くの人にほっと楽しんでもらえて良かった。息抜きのつもりで作ったパンケーキの投稿から将棋のことを知ってもらえたと思うとうれしい。ツイートを見たお母さんが『子どもに将棋の駒の動かし方を教えようかな』など、将棋の楽しさを広げるきっかけになれば」と話す。