佐賀空港近くの麦畑で5月21日・22日、体験型イベント「麦秋(ばくしゅう)カフェ」が行われた。
2011年に開いたワークショップをきっかけに、諸富・川副・東与賀・久保田の4地区で構成する佐賀市南部の若手経営者や農業後継者らが中心となり企画する同イベント。
毎年5月に同イベントを行っている運営メンバー12人は昨年、「季節に寄り添う暮らし」を活動テーマに掲げ、市民グループ「さがのぎ」を立ち上げた。同グループでは、麦秋カフェのほか旧暦の9月13日に有明海が見える佐賀空港屋上展望デッキで行う朗読とコンサートイベント「有明海の十三夜」を開き、佐賀市南部地区の情報発信を行っている。
今年の麦秋カフェは、参加者が麦畑を歩きながら佐賀産の麦について学ぶミニツアー、地元でとれた小麦、トマト、ジャガイモなどを使ってピザを焼き、麦畑の中に置いたテーブルで食べる「麦秋ピザ」、佐賀産イチゴやトマトでアイスクリームソースを作り麦芽をトッピングした「麦秋アイス」の販売、地元野菜や特産品などを販売する「麦秋マルシェ」コーナーを展開。参加者たちは収穫前の麦畑の中でゆっくりとした時間を過ごした。
「さがのぎ」代表を務める麦農家の江島政樹さんは「麦刈りから田植えと続く忙しい時期にイベントを行うので大変なこともあるが、当地区の大切な資産である農業のことを身近に感じてもらえるのは励みになる。今回は、小麦を納めているキリンビールとも連携できた。当イベントの取り組みを通じ、南部地区の情報発信につなげたい」と意気込む。