佐賀市出身で大分県在住のシンガー・ソングライター古賀小由実(さゆみ)さんが5月18日、佐賀城本丸歴史館(佐賀市城内2)で開かれた「第12回鯱(しゃち)の門ふれあいコンサート」に出演した。
ピアノ弾き語りのスタイルの音楽活動を続ける古賀さんは2017年に大分市に拠点を移し、近年は全国に活動の幅を広げている。2018年には寺島しのぶさん主演のNHKドラマ「たからのとき」の主題歌の作詞と歌、パナソニックのテレビCM「すべてはお客様の笑顔のために。」の歌を担当した。俳優の斎藤工さん主宰のプロジェクト「cinema birds(シネマ・バーズ)」のメンバーとして「阿蘇ロックフェスティバル2018」にも参加した。
コンサート出演のきっかけは、古賀さんの母方の祖父で佐賀市在住の書道家・野中瑛碩(えいせき)さんの知人が、主催する「赤松まちづくり協議会」に多数いたことから。古賀さんは「小さいころ祖父とよく散歩で訪れた佐賀城内で、祖父にゆかりのある人たちが関わるステージに立つことができて光栄」と話す。
ギタリストの清水康弘さん、ボディパーカッショニストの山田俊之さんと共演したこの日のコンサートでは、ACジャパンのCMソングに採用された「ヒカリ」、別府の海を舞台にしたラブソング「海がみたくて」などオリジナル曲を演奏。文部省唱歌「朧月夜(おぼろづきよ)」、親交のある佐賀の音楽家・弓削田(ゆげた)健介さん作曲の「しあわせになあれ」と、カバー曲も歌い上げた。会場の同館大広間「外御書院(そとごしょいん)」に古賀さんの優しくソフトな歌声が響き、座敷を埋めた観客を魅了した。
古賀さんは「今月30日に30歳になる私の佐賀では20代最後となるステージで多くのお客さんの前で歌うことができて本当に良かった。故郷の皆さんの温かさを感じ、思い出深い里帰りコンサートになった。これからも、自分らしさを大切に、みんながハッピーになれるような音楽を届けていきたい」と話す。