佐賀市街なか交流広場「656(むつごろう)広場」(佐賀市呉服元町2)で8月4日、チャリティーライブ「HOME」が開催される。
佐賀市出身のアーティスト、千綿偉功さんが発起人となり2008年に始まった同イベント。仕事で佐賀に帰って来るたびに地元の街が寂しくなっていくのを感じたという千綿さん。同年4月、東京・靖国神社の桜に多くの人が集まるのを見て、「佐賀でも多くの人が集まり、人と街を元気にすることに取り組みたい」と地元での里帰りライブを企画。佐賀出身のアーティストに出演を呼び掛け、同年8月、佐嘉神社(松原2)の特設ステージで1回目のライブを開いた。千綿さんは「音楽フェス1回やっただけで街がにぎやかになるわけではないかもしれないが、自分たちの佐賀への思いを形にしたかった」と振り返る。
同イベントの趣旨に賛同した音楽仲間が舞台装飾や演出、ポスターやチラシ、ホームページ作りなどを手弁当で協力。「大人の文化祭」を体験し、手応えを感じた千綿さんら運営メンバーはこのステージを続けていこうと、翌年以降、「656広場」に会場を変え昨年まで10回開催してきた。「全ての地元のつながりや協力で作り上げるイベントで、出演者含めたメンバーによるライブ前後の会場のモップ掛けも力入れて取り組むことから『656広場が1年で最もきれいになる』と言われる」(千綿さん)と笑顔で話す。
11回目の今回は、初めてのスペシャルゲストに永井真理子さんを迎える。これまで佐賀に縁のある出演者のみで構成してきた同イベントを「もっと地元の人に足を運んでもらい、成長させたい」と考えていた千綿さんは、永井さんの夫、廣田コージさんからサウンドプロデュースを受けたことや、以前、夫妻が在住していたオーストラリアでのレコーディングで世話になったつながりから出演を打診したところ快諾をもらったという。
ライブには永井さん、千綿さんのほか、田中拡邦(MAMALAID RAG)さん、ケイタク、野副一喜さん、MyKeys、古賀小由実さん、LUAさん、武下詩菜さん、BeatCrab、大学生の山下由貴さん、高校生の泉るなさんが出演する。会場では、1回目から続ける「世界の子どもにワクチンを日本委員会」と「東日本大震災義援」「熊本地震」「九州北部豪雨災害」への募金箱を設置、7月の「西日本豪雨」の支援金にあてるチャリティオークションも予定する。
千綿さんは「これからも初回の達成感を忘れずに、若い血を入れ、刺激を加えながら、『HOME』という存在をもっと知ってもらいたい。ゲスト出演に声を掛け、内諾をもらったメジャーアーティストが何人もいるが、自分が自信持って『HOME』のステージに迎えるには、自身も大きなステージを成功させないといけない。地元のために走り続けたい」と意欲を見せる。
開催時間は12時~20時。観覧無料。