九州佐賀国際空港(佐賀市川副町)で9月24日、有明佐賀航空少年団が「空港バックヤードツアー」のガイドを務めた。
滑走路周辺の制限区域内をバス車内から見学できる「空港バックヤードツアー」は、同空港で開催される「空の日フェスタ」の中で企画されている。2009年からは毎年同団の子どもたちがガイドを務めている。
団長の横尾寛二さんは「子どもたちが日頃の活動で得た学びを『人に伝える』ことで深めてほしいと思い、ガイドを任せることにした。職業体験を成長の糧にし、将来に役立ててもらえたらと期待した」と振り返る。事務局次長の古賀三穂さんは「子どもたちには遊びではなくあくまでも『仕事』として取り組むよう伝えている。苦労も味わうと思うが、それを乗り越え自信につなげてほしい」と話す。
当日は2台の大型バスで7便を運行し、滑走路の周囲約8キロを1回につき約30分かけて回った。同団の子どもたちは交代でバスに乗り込み、小型機が駐機する「エプロン」や電波を発信する「グライドスロープ」などの設備について説明した。航空機を誘導する約600個の「航空灯火」がバスの接近に合わせて一斉に点灯すると、参加者から歓声が上がった。ガイドを務めた子どもが、最後に「説明に不慣れな点もありましたが、お付き合いいただきありがとうございました」とあいさつすると、参加者は笑顔で拍手を送った。
ガイドを終えた高校生の団員は「車窓から見えている風景にセリフのタイミングを合わせるのに苦労したが、参加者の歓声や拍手があり、うれしかった。参加者の方に、飛行機や空港をもっと好きになるきっかけにしてもらえたら」と話す。小学生の団員は「ガイドとして参加するのは今年で3回目だが楽しかった。来年もやりたい」と意欲を見せる。