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NBC村山アナが新刊小説 昭和の特攻兵と令和の女子高生の奇跡体験描く

新刊小説「君と会える1%の未来」を手にする村山仁志さん

新刊小説「君と会える1%の未来」を手にする村山仁志さん

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 NBCラジオ佐賀・局長兼アナウンサーで小説家の村山仁志さんが8月6日、小説「君と会える1%の未来」(双葉社)を出版した。

村山仁志さんの新刊小説「君と会える1%の未来」

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 1992(平成4)年にNBC長崎放送にアナウンサーとして入社した村山さんは、「諦めていた夢に挑戦したい」と30代後半に小説の執筆を開始。会社員の肩書で、さまざまな文学賞への応募を続け、2008(平成10)年に「三井雷太」のペンネームで執筆した小説「パラダイスロスト」が「第1回メガミノベル大賞」で金賞を受賞し、翌年、学習研究社から商業出版され、小説家デビューを果たした。2014(平成26)年に代表作となる「午前0時のラジオ局」(PHP文芸文庫刊)を出版。2017(平成29)年に文化放送で同作をラジオドラマ化、2023年には舞台化され、東京・大阪・長崎で公演。今年3月に「午前0時のラジオ局 満月のSAGA」を出版し、5月から6月にかけて、東京と佐賀で舞台上演された。

 「君と会える1%の未来」は、双葉社からのリクエストで出版に至った村山さんにとって9冊目の本。高校生の檸檬(れもん)が、真夏のヒマワリ畑で拾った小さな木彫りのカニが突然しゃべり始めてから、ピンチの時にカニに助けてもらったり、檸檬も無意識に知らない男性の絵を描いたりと、不思議なことばかり起こる。こうした奇妙な状況に戸惑いながらも、木彫りのカニに戦時下の昭和20年を生きた特攻兵の魂が宿っていることに気づき、カニを通じて、悲惨な戦争の時代、限られたわずかな時間でも懸命に恋をした若者たちの姿を知るという青春ファンタジー。

 村山さんは「漫画家志望の女子高生と、しゃべるカニのファンタジー小説だが、背景に、特攻隊の生き残りだった私の父の体験談がある。戦後80年の今年、この本を読んで、時代が変わっても変わることのない『大切な人に寄せる思い』を感じてもらえたらうれしい」と話す。

 価格は746円。

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