佐賀市の「大和特別支援学校」(佐賀市大和町久留間)グラウンドで12月27日、犬の障害物競走「ドッグアジリティ」のデモンストレーションが行われた。
「ドックアジリティ」観戦する「デイサービスあおぞら」の障がい児
障がいを持つ子どもたちに、犬と触れ合う機会を創出しようと、重度障害児向けの福祉サービスを提供する「放課後等デイサービスあおぞら」(佐賀市大和町久留間)が企画した同イベント。
この日は、ドッグスクールを運営する「APEX(アペックス)」(福岡県須恵町)と「Nocks(ノックス)」(小城市三日月町堀江)がデモンストレーションを行った。
「アペックス」社長の大庭俊幸さんによると、人と犬が一緒に走る「アジリティー」は、1978年にイギリスで始まったドッグスポーツの一種。飼い主と犬の絆を深め、犬の能力を発揮させることを目的にヨーロッパを中心に広まっている。日本には1990年代前半に持ち込まれた。国内外各地で競技会が行われており、競技人口は少しずつ増えているという。
デモンストレーションでは、ラブラドールレトリバー、ボーダーコリー、シュナウザー、トイプードルの4匹が「ハンドラー」と呼ばれる指示役の人と共に、「ハードル」「トンネル」「ウィービング・ポール」のコースを走り抜け、見学の子どもたちを喜ばせた。
大庭さんは「障がいある人と犬が挑戦する『パラ・アジリティ』の普及にも取り組んでいる。まずは競技を知ってもらい、犬と障害者がスポーツを通じて触れ合うきっかけになれば」と話す。
「デイサービスあおぞら」社長の角田隆浩さんは「自ら発信することが難しい障がい児が屋外で動物と触れ合える機会を作れて良かった。これからも障がい児に関わる人とチャンスを増やしていきたい」と意欲を見せる。