佐賀市で10月28日から開催される「2016佐賀熱気球世界選手権」を前に、参加する外国人のホームステイ受け入れが始まる。
「熱気球世界選手権」に合わせ、サポート用のバルーンTシャツを新調した木下夫妻
今年の大会には、例年を大きく上回る115チーム、約500人のパイロットやクルー、約100人の役員が海外から参加する。宿泊施設の不足をカバーするため、佐賀市国際交流協会がホームステイの受け入れ家族を募集した。
今回、38家族に約40チーム、150人の外国人が佐賀市とその周辺の家庭にホームステイする。同協会によると、地元や日本文化により触れる機会が多いホームステイを希望する外国人選手もいるという。
佐賀市在住の木下義春さん・亜希子さん夫婦は、毎年の「佐賀バルーンフェスタ」期間中、大会本部で参加選手へのマッサージサービスをしてきた。外国人選手との交流を通じて「ホームステイを受け入れたい」という思いを強くし、3年前からハンガリーのチャバ・モルナールさんチームを受け入れ、交流を深めてきたという。
大会参加枠が例年と違う「世界選手権」となった今年、チャバさんがハンガリー代表に選ばれなかったため、夫妻は一時、今年のホームステイの受け入れをためらったという。
国際交流協会から「木下夫婦に是非、ホームステイを受けてほしい」と提案を受け、ロシアとウクライナからの3チーム11人の紹介を受けた。「めったにない規模の大会に協力したい」と受け入れを模索、小城市の寿泉寺が協力を申し出、マッサージサービスのスタッフ20人を合わせた合計30人が「ホームステイ」することが決まった。選手は10月27日から28日にかけて佐賀入りする。
亜希子さんは「チャバさんに泊まってもらった1年目は戸惑いが多かったが、スムーズに言葉が通じない中でも2年目、3年目は『外国に家族にできた』と思えるような交流になった。今年は新たなチームに泊まってもらうが、マッサージサービスのスタッフとともに合宿のように佐賀の普段に触れてもらい、『新しい家族』と思えるように楽しみたい」と笑顔を見せる。