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佐賀の定食店「かせ食堂」が再オープン 「たかなめし」などのメニュー引き継ぐ

「かせ食堂」を引き継いだ轟木康一郎さん

「かせ食堂」を引き継いだ轟木康一郎さん

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 国道207号線沿いの定食店「かせ食堂」(佐賀市嘉瀬町中原)が11月16日、1年2カ月ぶりに再オープンした。

「かせ食堂」店内

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 大石尚子さんが1969(昭和44)年に開いた同店は、ちゃんぽんやラーメン、目玉焼きをのせた「たかなめし」など幅広く提供。昭和の雰囲気を残す定食屋として客を集めていたが、昨年9月に閉店。52年の歴史に幕を閉じた。

 大石さんから引き継ぎ店を開いたのは、佐賀市内で飲食店を経営する轟木康一郎さん。轟木さんは昨年9月の「かせ食堂」閉店直後、付き合いのある工務店から店の閉店を聞き、大石さんに店を引き継ぐことを提案したが、「閉店したばかりで継承してもらう必要はない」と断られたという。今年3月、轟木さんは新たな飲食店の出店を計画するために物件を探していたところ、不動産店から「かせ食堂」の紹介を受け、「地域にとって欠かせない場所」との後押しを受け、再び、大石さんに店の継承を提案。「嘉瀬に人が集まる場所にしていこう」と引き継ぎに合意。大石さんから店舗を賃借し、屋号やメニューを引き継ぎ、再オープンすることになった。

 事業継承には、「佐賀県事業承継・引き継ぎ支援センター」のサポートを受け、店舗2階に住んでいた大石さんの引っ越しや再オープンに必要な改装やテーブルなど備品を入れ替えた。席数はカウンター4席を含む29席。

 現在のメニューは、「ラーメン」(680円、「ミニやきめし」か「ミニたかなめし」付き=950円)、「ちゃんぽん」(780円、同=950円)、「皿うどん」(750円)、「やきめし」「たかなめし」(以上、みそ汁付き750円)。大石さんも時々店に立ちながらレシピの引き継ぎを行い、今後、ほぼ全てのメニューの再開を目指すという。

 轟木さんは「嘉瀬地区に住んでいる人にとって欠かせない場所だったということが、食堂に関わる人の話を聞き実感した。徐々に営業体制を整えていき、夜営業やテイクアウト対応など、再び店を作り上げていきたい」と話す。

 営業時間は11時~15時。12月から17時30分~21時の営業も始める予定。

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