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佐賀・中央通りの「TOJIN茶屋」が閉館 耐震基準満たさず、14年の活動に幕

3月31日に閉館した「TOJIN茶屋」

3月31日に閉館した「TOJIN茶屋」

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 佐賀・中央大通りの公共施設「TOJIN(とうじん)茶屋」(佐賀市唐人2)が3月31日、閉館した。

全ての備品が撤去された「TOJIN茶屋」1階コミュニティーカフェ

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 1973(昭和48)年に建てられた既存の建物を改修し、市民の憩いの場、交流の場と活動の場となる空間提供を通じた中心市街地活性化施設として2006(平成18)年にオープンした同施設。

 1階に公共トイレや休憩スペースとコミュニティーカフェ、2階にフリースペース、3階にワークスペースを備え、NPO法人や市民団体などが入居していた。2015(平成27)年からNPO法人「さが市民活動サポートセンター」と「唐人町商店街振興組合」などで構成する団体が管理運営していた。

 佐賀市が2018(平成30)年に改定した「建築物耐震改修促進計画」で、同施設が面する中央大通りを避難路とする「耐震診断義務化路線」に指定され耐震診断が義務化。診断の結果、「倒壊した場合に前面道路の過半を閉塞するおそれのある旧耐震基準の建築物」と判断されたことから、対応を検討した結果、耐震補強では費用対効果が見込めないことが分かり昨年6月、同施設の閉館が決まった。

 閉館前の2月22日には「TOJIN茶屋感謝祭」を開き、利用者たちを集めてコンサートなどを開いた。入居者は同施設最終日の3月31日までに近隣の施設などに移転し、同日夜、交流施設14年間の活動の歴史に幕を閉じた。同施設で毎月19日に開催してきた「佐賀こども食堂」は4月から「勧興公民館」(成章町)で開催する。

 「さが市民活動サポートセンター」代表の山田健一郎さんは「イベントやセミナー、ナイトバー、こども食堂など、『TOJIN茶屋』のコミュニティースペースとしての機能を生かし、地域の皆さまと一緒にさまざまなチャレンジをすることができた。地元の商店街振興組合との共同運営が珍しく、視察も多かった。関係者の皆さん、地域の皆さんには感謝の気持ちでいっぱい」と話す。

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