オランダのジャズシンガー、ウーター・ヘメルさんとジャズ・カルテット「BRUUT!(ブルート!)」のメンバーらが5月21日、「佐賀城本丸歴史館」で甲冑(かっちゅう)の着付け体験を楽しんだ。
オランダのジャズアーティストたちに佐賀藩の歴史を説明するボランティアガイド
2020年の東京オリンピック・パラリンピックの「ホストタウン」に登録している佐賀県では現在、オランダのデザイン力と有田焼のものづくり技術とのコラボレーションなど、地場産業の交流を通じ、同国の事前合宿誘致や文化交流事業に取り組んでいる。
この日行った「甲冑の着付け体験」は同事業の一環。佐賀県はオランダ大使館と総領事館の協力を得てのジャズアーティスト2組を佐賀に招き、「オランダJAZZ in SAGA 2016」と題し、佐賀市歴史民俗館「浪漫座」(佐賀市柳町2)で5月20日にブルート!が、翌5月21日に「佐賀城本丸歴史館」(佐賀市城内2)でウーター・ヘメルさんがそれぞれライブを行い、佐賀の音楽ファンを楽しませた。
ヘメルさんらは佐賀滞在中、地元の文化に触れたいと、市内の老舗旅館に宿泊し、レンタサイクルで市内を散策したり、すし店で日本の味を楽しんだりした。ライブ会場にもなった「佐賀城本丸歴史館」では、ヘメルさんらがボランティアガイドの案内を受けながら佐賀藩の歴史を学び、甲冑の着付けを体験した。
佐賀県文化課の福山ゆう子さんは「両日、佐賀の歴史を感じさせる施設でライブが行われた。特に320畳の大広間『外御書院(そとごしょいん)』の雰囲気でのライブはアーティストたちの希望でもあった。滞在中は佐賀の歴史文化も知ってもらえた。これから2020年に向けてオランダとの文化交流を盛り上げていきたい」と意気込む。