古湯温泉旅館「ONCRI(おんくり)」(佐賀市富士町古湯、TEL 0952-51-8111)で2月10日、新しい客室の営業が始まった。
1998年に「吉花亭」としてオープンした同施設。2011年にアゴーラ・ホスピタリティーズ(東京都港区)が運営を引き継ぎ、翌2012年、「おんくり」としてリニューアルオープンした。総支配人の柚木孝文さんによると、福岡など北部九州からに加え、最近では外国からの個人旅行客も増えつつあるという。
今回、「共鳴」という意味の「ソノリティ」を改装のテーマに掲げ、木や石などの自然素材を室内に配置し、古湯の自然に溶け込むような客室として「ソノテラス」と「離れ JIBOH(じぼう)」の2種類の客室を用意した。
「ソノテラス」は「自然と共鳴するプライベートテラス」をコンセプトに、これまで2間続きで24畳の和室だった客室を改装、4室の洋室に改めた。セミダブルベッド2つのツイン仕様としたベッドルームに加え、テラスにはそれぞれ高さ2メートルのテントを配置した。「天気のいい夜は星空を眺めるなど、アウトドアのようなリビングでくつろいでもらいたい」と柚木さん。
「離れ JIBOH」は「自然に溶け込む心の休日」をコンセプトにし、これまで家族風呂だったエリアを改築、「客室でも温泉を楽しみたい」というニーズに応えようと、3室の客室それぞれに半露天風呂を用意した。温泉につかりながら読書を楽しんでもらえればと防水機能付の電子書籍端末も備えた。柚木さんは「お客さまの要望を聞きながら本のラインアップも増やして行きたい」と意気込む。
客室改装に合わせ、客室内のコーヒーに「珈道庵(こどうあん)」(佐賀市三瀬村三瀬)のコーヒー豆を用意。客室用ハンガーに「KUSU HANDMADE(クス ハンドメイド)」(神埼市千代田町迎島)が作ったクスノキ材のハンガーを採用するなど佐賀を感じてもらうアイテムも取り入れた。
柚木さんは「当館を含め『ぬる湯』が特徴の古湯温泉は、熱い風呂に入る習慣が少ない外国のお客さまにも親しまれている。新しい客室を含め、当館を日常の延長のように滞在してもらえるような宿を目指したい」と話す。
宿泊料金は、「ソノテラス」=1万9,000円~、「JIBOH」=2万3,000円~(以上、1泊2食付き、大人2人宿泊の1人当たり料金)。