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佐賀・村岡総本舗が「ようかんのおいしさ講座」 小城羊羹通じ「食べる力」伝える

講座の様子(右奥が講師の村岡安廣社長)

講座の様子(右奥が講師の村岡安廣社長)

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 小城市まちなか市民交流プラザ「ゆめぷらっと小城」(小城市小城町)で2月3日、「羊羹(ようかん)のおいしさ講座」が開かれた。主催は村岡総本舗(小城市小城町、TEL 0120-35-8057)。

講座で提供された「小城羊羹」など村岡総本舗の和菓子

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 同社本店に隣接し、ようかんの製法や歴史、道具、原材料や包装などを展示する「村岡総本舗羊羹資料館」。1941(昭和16)年に砂糖蔵として建てられた洋館を1984(昭和59)年に改装し開館した。当時、砂糖が貴重品だったことから床を40センチほど高くした防湿構造やしっかりしたレンガ造りが防火の役割を果たしたという歴史ある建物は、1997年、国の登録有形文化財に指定された。

 同館の文化財指定20周年を記念し、改めて「小城羊羹」の歴史や製法などを伝えたいと、昨年6月から小城での講座を始めた。講座は月1回、村岡安廣社長が講師を務め、「小城の羊羹づくり」「羊羹アイスキャンデーの羊羹は何故固くならないのか」「トコロテン、寒天と小城の羊羹の深いつながり」「黒豆羊羹の誕生の謎」と毎回テーマを変えて開催、テーマにあわせて、ようかんなど同社の商品を試食しながら講座を進めた。

 9回目の開催となった今回のテーマは「蒸しようかんの由来」。起源は鎌倉・室町時代にさかのぼるという蒸しようかんは、くず粉などを使い、滑らかな舌触りに仕上げたというもの。参加者は試食用として出された蒸しようかんにバニラクリームを合わせて楽しみながら、村岡社長が歴史や原料、製法について、写真や映像、文献を手にしながら話した。

 村岡社長は「佐賀の人は徹底しておいしさを追求してきたと考えている。見た目だけではなく、歴史などを学びながら、そのおいしさをどう食べ分けるかという『食べる力』を伝えていきたい」と話す。

 次回は3月10日、「ういろう・ようかんと桜」をテーマに開く。

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