佐賀玉屋(佐賀市中の小路)本館の営業が8月18日で終了した。
「佐賀玉屋」で8月24日にオープンする中央通り沿いに新設した大型テントタイプの「東別館」
同店のルーツは1806年、田中丸市兵衛が現在の小城市牛津町で創業した荒物商。呉服店や問屋を経て1933(昭和8)年、九州5番目の百貨店として佐賀市呉服町に「佐賀玉屋」を開業。1965(昭和40)年に現在の場所に本館を新築移転、1980(昭和55)年に本館南側に新館(現南館)をオープンした。同社は1996(平成8)年に約165億円の売り上げがあったが、2000(平成12)年以降、佐賀市郊外に複数のショッピングモールが進出した影響で、かつて本館南東側に構えた別館「トロワローズ」(旧家具サロン)や、県内に広く構えていた店外ショップの多くが閉店を余儀なくされ、コロナ禍も加わり、2023年の売り上げは約46億円に落ち込んだ。さらに、佐賀県や佐賀市が実施した耐震診断で本館の一部を耐震改修する必要があると診断され、大きな課題となっていた。
今年2月、不動産会社「さくら」(京都市下京区)が同社のスポンサーに名乗りを上げ、事業を譲渡。新たな経営体制の下、本館を建て替え、2026年に百貨店やテナントと、上層階にシティーホテルを開業。南館も追ってリニューアルする。本館最終営業日となったこの日、本館59年の営業に幕を閉じた。8月23日まで休業し、24日、南館と中央通り沿いに新設した大型テントタイプの「東別館」がリニューアルオープンする。
リニューアル後のフロアは、南館が、1階=化粧品・婦人雑貨、2階=婦人雑貨など、3階=婦人服など、4階=婦人服・呉服、5階=紳士服・子供服、6階=リビング・家庭用品など、地下1階=デイリー食品。7階は催事場となり、24日~26日には南館で初となる催事「佐賀県の大物産展」を行う。東別館にはスイーツ&ギフトとサービスカウンターを設置する。