NBCラジオが6月15日、ワイドFMに対応する同社のロゴ入りラジオ100台の配布を「ゆめタウン佐賀」(佐賀市兵庫北5)で行った。
NBCラジオ佐賀局長・村山仁志さんが当選者にワイドFM対応ラジオを手渡しする様子
長崎県内と佐賀県内でAM放送とFM補完放送「ワイドFM」を行う同局。昨年11月の地上基幹放送局の再免許申請に合わせて、総務省が実施する「民間ラジオ放送事業者のAM放送をFM放送への転換などに関する実証実験」に同局が参加し、今年2月5日から佐賀県内でのAM放送(佐賀・唐津・有田局=1458キロヘルツ、伊万里局=1116キロヘルツ)を休止している。AM放送の休止で設備の維持更新コストの軽減や、聴取対策と災害対策を目的としたFM放送への転換を目指しており、開始時点での休止予定は来年1月31日までとしているが、延長の可能性もある。同局を含む全国の民放AMラジオ47局で構成する「ワイドFM対応端末普及を目指す連絡会」は2021年に、日本全国の民放AMラジオ47局のうち44局が2028年秋までにFM局になることを目指すと発表しており、県内での同局のAM放送が再開しない可能性もある。
AM放送休止後、同局には「ワイドFM対応ラジオを持っていない」などの問い合わせが多く寄せられたことから、佐賀県内でFMラジオを合計2000台配布する計画を立て、県内各地で配布イベントを企画することに決めたという。初回配布は、5月末に同局のホームページなどで告知。同社のアプリで事前に申し込みを受け付け、抽選で100人を選び、当日、佐賀局長の村山仁志さんが手渡しするとした。
配布初回となったこの日。当選した人が会場に訪れ、村山さんから簡単なインタビューを受けながらラジオを受け取った。村山さんが「NBCラジオ聴いていますか」と質問すると、中には「聴いていません」や、ほかのラジオ局の番組を聴いているなどと正直に答える場面が多くあり、村山さんが「これを機会に、ぜひ聴いてください」と返答する場面も見られた。
村山さんは「今回のラジオ2000台は一気に配らず、例えば100台ずつなど、さまざまな場面で渡していきたい。ラジオ配布をきっかけに、とにかくラジオを聴いてほしい」と呼びかける。
次回以降の配布予定は今後、ホームページなどで発表する。