「SAGAアリーナ」(佐賀市日の出2)で1月12日と14日に行われた、フィギュアスケーター羽生結弦さんが出演・制作総指揮を務める単独公演「Yuzuru Hanyu ICE STORY 2nd 『RE_PRAY』 TOUR」の佐賀公演での県内の経済波及効果が約4億8,210万円になった。佐賀県が2月16日、発表した。
羽生結弦さん佐賀公演に合わせて、JR佐賀駅改札に掲示した「RE_PRAY」タペストリ(1月12日撮影)
昨年夏にプロに転向した羽生結弦さんの単独公演は、2021年11月・12月に横浜と青森・八戸で開催された「プロローグ」、昨年2月に東京ドームで開催した「GIFT」に続く第3弾。昨年11月の「さいたまスーパーアリーナ」(さいたま市中央区)、1月のSAGAアリーナに続き、2月17日と19日には「ぴあアリーナ」(横浜市西区)で開催。佐賀での開催は、羽生さんの単独公演では西日本初となった。
今回の公演に合わせて、県は佐賀市などと共同で「#RE_PRAY_SAGAほとめきプロジェクト」を企画し、市中心街に公演タペストリーを設置するなどし、「公演きっかけで佐賀に足を運んだファンの人が、また佐賀へ来たいと思ってもらえる」ようなおもてなしを行った。
県が試算した佐賀公演の来場者は1万600人で、県内2割、県外8割と仮定。中国や韓国、タイ、フランスなど海外からの来場も多くあったという。これらの来場者と、主催者150人の9日間の滞在を含む県内消費額の合計は3億1,409万円。内訳は、宿泊費が1億4,535万円で、県外来場者のうち7割が県内に宿泊したと仮定。交通費は県内での移動分のみを算出し2,999万円。飲食費が7,521万円、買い物費が6,354万円。産業と家計などの取引を示した統計表「産業連関表」に基づき算出した経済波及効果試算額は約4億8,210万円となった。この額には主催者による地元発注は含まれていない。
SAGAアリーナは今年、佐賀県内で開催される「国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会」をきっかけに、スポーツ大会やイベント、コンサートや展示会などに対応できるよう建設。昨年5月にオープンした多目的アリーナで、これまでに複数の音楽イベントやショーが開催されており、県の試算によると、昨年6月に開催された「B’z」コンサートによる県内の経済波及効果は約3億8,600万円、同じく6月に開催したアイスショー「プリンスアイスワールド」の波及効果は約9,380万円だったとしている。