コレクション展「忠吉から忠広へ―集結!初代忠吉―」が2月1日、佐賀県立博物館(佐賀市城内1)3号展示室で始まった。
コレクション展「忠吉から忠広へ―集結!初代忠吉―」で展示する忠吉の刀
佐賀藩主鍋島家のお抱え刀鍛治・橋本新左衛門こと初代肥前忠吉と、100人以上の刀工集団が慶長年間に手掛けた「肥前刀」のうち、同館が保有する初代忠吉の刀18本をはじめ、歴代の忠吉・忠広の作品を一挙公開する初の展覧会。刀に「肥前国忠吉」と銘を切った初期から「肥前国住人忠吉作」と銘を切った慶長末期、武蔵大掾(だいじょう)の官位を授かり、名を「忠広」に改めた晩年の作品を楽しめるほか、肖像画や刀鍛冶が受領銘を得た時の記録文書「口宣案(くぜんあん)」、「肥前鐔(つば)」も展示する。
今回の展示は、「刀剣」をテーマに、佐賀城本丸歴史館(城内2)と佐賀県立図書館(同)と連携した「佐賀県郷土コレクション企画展」として開催。佐賀城本丸歴史館ではテーマ展「龍造寺家の刀と文書」を開催。2017(平成29)年に佐賀県立図書館に所蔵する「龍造寺家文書」の中から発見された国内現存最古とされる刀剣書「銘尽(めいづくし)」(龍造寺本)や関連資料を展示。佐賀県立図書館では企画展「刀剣をめぐる書物の世界」を開催。同館所蔵資料の中から、「古刀銘尽大全」など江戸時代の刀剣書を紹介する。
今回の展示に合わせ、県の情報発信プロジェクト「サガプライズ!」では、PCブラウザーとスマホアプリで展開するゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」とのコラボを実施。ゲームに登場する「刀剣男士 肥前忠広」の等身大パネルを佐賀県立博物館と佐賀城本丸歴史館に設置するほか、「刀剣男士 肥前忠広」役の声優・小松昌平さんが、佐賀県立博物館の「初代忠吉」展で音声ガイドナビゲーターを担当する。「刀剣男士 肥前忠広」と展覧会のコラボグッズも用意。A4クリアファイル(600円)や缶バッジ(500円)、ハンドタオル(450円)、マスクカバー(600円)のほか、県内ご当地商品とのコラボした「佐賀海苔(のり)」(400円)や竹下製菓の「ブラックモンブラン クランチチョコ」(480円)、北島の「花ぼうろ」(350円)、「伯父山窯」の有田焼皿(1,500円)を物販ブースで販売する。このほか、「刀剣男士 肥前忠広」コラボポストカードをプレゼントするスタンプラリー、2月27日はゲームの宣伝隊長「おっきい こんのすけ」が佐賀県立博物館1日館長を務める。
佐賀県立博物館1階のカフェ「TRES(トレス)」では、展示会開催に合わせ、刀剣と武士の茶の文化をイメージしたオリジナルメニューを用意。「刀剣シシリアンライス」(920円)、「断ち羊羹(ようかん)と嬉野(うれしの)抹茶のセット」(650円)、「和のデザートプレート」(800円)を提供する。
開館時間は9時30分~18時。月曜休館。入場無料。3月6日まで。