「佐賀市交通公園」(佐賀市開成1)内交差点に設置されていた信号機を一般競争入札で売却することが現在、ネットで話題を集めている。
これまで中央の交差点に信号機が設置されていた「佐賀市交通公園」
県内初の交通公園として、1970(昭和45)年3月に完成した同園。園内は実際の道路を縮小し再現し、ミニ標識などを備え、安全な環境で交通ルールやマナーを学べる場所として親子連れを中心に利用されている。園内では自転車の無料貸し出しも行なっているという。
園内に今年9月まで設置されていた信号機は、交通インフラメーカーの「京三製作所」(横浜市鶴見区)が製造した「車両用信号灯器」4つと「歩行者用信号灯器」8つ。「車両用」は1989(昭和64)年1月製で、縦約40センチ、横125センチ、重量約36キロ。「歩行者用」は1985(昭和60)年7月製で、縦約70センチ、横38センチ、重量約26キロ。
信号機撤去前のある日、同公園の信号機を撮影に来た信号機ファンに職員が「老朽化のため間もなく信号機を撤去する」旨を伝えたところ、「撤去したら譲ってほしい」との声があったことから、他にも欲しいという人がいるだろうと考え、公園を管理する佐賀市生活安全課は、一般競争入札で売却することを決めたという。
NHK佐賀放送局とNHKのニュースサイト「NHK NEWS WEB」が11月11日、「『信号機ファン』へ参加呼びかけ」とニュース配信したところ、ツイッターへのニュースの投稿にそれぞれ1000以上のリツイートといいねが集まり、「錆びた茶色かと思いきや…まだまだ使えそう」「市町村にある蒸気機関車とかも解体するくらいならば、以下のようにしたら良いのに…」(以上、原文ママ)などのコメントを付けた投稿も多く見られた。
市は今後、12月中旬までに入札の概要をまとめ、市報やホームページなどで告知、入札期間は来年1月を予定しているという。
同課副課長兼交通安全・防犯係長の池田成年さんは「多くの人に話題にしてもらいありがたい。9月まで実際に点灯していた信号機で、誰でも入札できるので興味ある人はぜひ参加してほしいが、合わせてノークレーム、ノーリターンでお願いしたい。購入いただいた分は市民のみなさまに何らかの形で還元できればと思っている」と話す。