小城公園近くにあるギャラリーカフェ「小城鍋島家 Ten」(小城市小城町)で7月17日、オープン1周年記念イベントが開かれた。
「小城鍋島家 Ten」1周年を学生に祝ってもらう古川久美子さん
小城鍋島藩2代藩主鍋島直能(なおよし)の次男、元敦(もとたけ)を初代とする西小路鍋島家の明治初期から残る歴史的建造物を観光情報発信につなげようと小城市が改装した同店。一般社団法人「文化・芸術の泉 アール・フォンテヌ」が運営受託し、昨年7月7日にオープンした。
建物の一角には鍋島家子孫の80代の女性が住みながら、ギャラリーとカフェスペースでは、ランチ、ドリンク、スイーツの販売、ギターやヨガ教室、各種ワークショップを行っている。
今年4月からは佐賀大学の教養教育の一環として、インターフェース科目「地域創成学」の受講生40人が建物などの地域資源活用をテーマに、同家などを題材に建物の見学と調査、活用企画の議論、未活用だった同家の「離れ」のオープンさせるための草刈りと大掃除、今回の1周年イベントの企画を行い、当日は学生が切った竹を使ったそうめん流しやカルタ大会を開くなど市内外から訪れた客を楽しませた。
佐賀大学大学院准教授の後藤隆太郎さんは「普段の座学だけでなく、古民家を題材に地域の方と一緒に学びながら取り組むことは学生にとっても貴重な経験ができたのではないか」と話す。
「文化・芸術の泉 アール・フォンテヌ」の古川久美子さんは「多くの学生に古民家を学びながら手伝ってもらい、離れなどさらに活用の幅が広がった。また機会あれば活用してほしい」と笑顔を見せる。
営業時間は11時~17時。月曜定休。