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佐賀の経営者有志が県医療センターに県産食材を使った弁当贈る

(左から)「佐賀県医療センター好生館」の桐野髙明理事長、「Make & Space」店主の古賀久達さん

(左から)「佐賀県医療センター好生館」の桐野髙明理事長、「Make & Space」店主の古賀久達さん

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 トレーニングジム「Make & Space(メイク・アンド・スペース)」店主の古賀久達(ひさみち)さんら佐賀の地元経営者グループが5月12日、佐賀県医療センター好生館(佐賀市嘉瀬町中原)の医療従事者に佐賀県産食材を使った弁当を贈った。

「佐賀県医療センター好生館」医療従事者向けに提供した佐賀県産食材を使った弁当

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 新型コロナウイルス感染拡大防止のため佐賀県からの休業要請に基づき、運営するジムを4月22日から5月6日まで臨時休業していたという古賀さんは、伊万里牛牧場と県内で焼肉店とステーキレストランを経営する「松尾勝馬牧場」(伊万里市黒川町)から、新型コロナの影響で伊万里牛の出荷が大幅に減り、「食品ロス」が発生しているという話を聞き、新型コロナ治療に携わる医療従事者へ感謝の気持ちを込め、伊万里牛を使った弁当を届けたいと考えたという。

 古賀さんは、料亭「楊柳(ようりゅう)亭」(松原3)副料理長で、佐賀青年会議所で活動を共にする菱岡英貴さんに相談。同店と取引がある生産者にも協力を仰ぎ、30食の弁当を用意。同医療センターの桐野髙明理事長に弁当を手渡した。

 弁当の中身は、「さがびより」のご飯に「松尾勝馬牧場」の伊万里牛ステーキ、「七山(ななやま)たまご」のだし巻き、ひじき、青果店「フルーツパーラー旬果」(白山2)を運営する「坂井商店」のジャガイモ、スナップエンドウ、イチゴ「さがほのか」、六田竹輪蒲鉾企業組合(みやき町市武)の「ちぎり天」、「とまと屋ファーム江島」(川副町犬井道)のトマト。飲食関連業を手掛ける「ダイニング佐賀」が提供するマスク500枚も贈呈した。弁当は来週以降も週1回、合計120食を届ける予定という。

 古賀さんは「目に見えないウイルスと戦っている『好生館』を影ながら応援していきたい。落ち着いたら、生産者や店のことを思い出してもらえたらうれしい」と話す。

 菱岡さんは「私たちの想像を超えるようなストレスを感じながら日々従事していると思うので、地元食材がつまった弁当で少しでも気持ちを和らげてもらえれば」と話す。

 同医療センター総務課長の林勝幸さんは「現在の状況がいつまで続くか分からず、医師やスタッフのモチベーション維持が難しい中、今回のような思いをいただけることはありがたい。ここまで現場は疲弊することなく対応に当たれている。外来やその他の入院が減るなど病院経営上の課題もあるが、市民の応援をいただきながら、引き続き対応に当たっていきたい」と話す。

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