小城市が輩出した歴史的偉人を落語・小ばなし風に伝える演芸イベント「おぎ偉人噺(ばなし)」が12月29日、市民交流施設「ゆめぷらっと小城」(小城市小城町)で開かれる。主催は一般社団法人「文化芸術の泉アール・フォンテヌ」(小城町)。
小城市を拠点に芸術イベント、コンサートの開催など文化事業に取り組む同法人が、明治維新150年にちなみ、市の偉人たちの功績と彼らの志の大きさを、笑いを盛り込み伝えようと企画した。今回と来年1月12日に開催する。
代表理事で、旧小城藩武家屋敷を改装した和食料理店「小城鍋島家Ten(てん)」(小城町)のおかみの古川久美子さんは「今年は『肥前さが幕末維新博覧会』をきっかけに佐賀が沸いた。この流れに乗って、鍋島家の分家によって栄えた歴史ある町・小城も盛り上げたいと思った」と振り返る。会場の「ゆめぷらっと小城」からは、古川さんが2016年1月に小城の歴史を扱った市民劇「永遠の月星。(とわのつきほし)」の上演を企画した実績から、イベントの趣旨に賛同してもらい、会場提供を受けるなどバックアップしてもらうことになったという。
当日は、「難しい歴史の話でも、落語調に面白おかしく紹介すればお客さんは喜んでもらえるのでは」という古川さんの提案に応じ、地元劇団「とんとこパピィ」(小城町畑田)代表で、寄席や大道芸パフォーマンスなど芸人活動も行ういけうちしんさんが、「小城楽亭横幅(おきらくていよこはば)」と名乗り、小城の偉人の逸話をふんだんに取り入れた創作落語を演じる。
いけうちさんに加え、「幕末・維新 佐賀の八賢人おもてなし隊」で島義勇を演じる谷口文章さんが、小城の歴史をテーマにした漫談風の小ばなしを披露するほか、同じく副島種臣役のヘンリー西正(にしまさ)さんも特別ゲストとして出演する。「歴史クイズ」も行い、正解者にプレゼントを贈るという。
古川さんは「年末、地元に帰省する人に故郷の歴史を知ってもらいたくて、あえて年の瀬のこの時期を選んだ。偉人の功績を学びながら、大いに笑って年を越してもらいたい」と呼び掛ける。
上演時間は18時30分~20時。入場無料。定員は50人。