サガテレビ(佐賀市城内1)1階に3月10日、「JONAI SQUARE」がオープンした。
「JONAI SQUARE」受付とショップに並ぶ佐賀の手作り品
1969(昭和44)年に開局し、来年で50周年を迎える同社。テレビを取り巻く時代の変化に合わせて、番組やCMでの情報発信だけでなく、地域に直接的に伝える場所を作りたいと、これまでテレビ局のエントランスと来客用喫茶スペースだった1階フロアを地元の作り手の商品をそろえるショップとイベントスペース、地元の食材を使ったカフェにリニューアルした。
佐賀県出身の建築家、一ノ瀬勇さんが全体設計を手掛け、「サードプレイス」(吉野ケ里町)の清田祥一朗さんが全体構成のアドバイス、肥前吉田焼「224porcelain(ポーセリン)」(嬉野市)の辻諭さんがカフェの器、壁やカウンターの陶板を作り、「colerestudio(コレレスタジオ)」(佐賀市与賀町)の木下護也さんが植栽を担当するなど、佐賀のクリエーターのアイデアを取り入れ、フロアを作り上げたという。
ショップは、グループ会社の「ビープラスト」(城内)が運営。佐賀・小城市出身でものづくりアンテナショップ「うなぎの寝床」(福岡県八女市)を運営する白水高広さんが商品選定に協力、「森山制帽」(小城市)、「尾崎人形」(神埼市)、「JICON」(有田町)、「鍋島緞通(だんつう)」(佐賀市)など県内の手仕事の商品をそろえた。同社コンテンツメディアグループの伴俊満さんは「東京で認められているが、実は地元では知られていない商品もある。ここで商品に触れてもらい、改めて映像でも紹介するなど本業の強みを生かしたい」と話す。
カフェは、グループ会社の「ライフプロ」(本庄町)が運営。約30坪のスペースにカウンター6席、テーブル30席に加えテラス席も用意した。メニューは就労継続支援B型事業所「スローWORK大和」(大和町)などから取り寄せた野菜をはじめ地元の食材を使った「ランチプレート」(A=1,200円、B=800円)、「カスクートセット」「キッシュセット」(以上850円)、「カレーセット」(800円)のランチメニューやデザート、アルコールも提供する。マネジャーの清田隆史さんは「地元食材を使った料理提供を通じて人が集まる空間にしたい」と意気込む。
サガテレビ経営企画部の片渕浩正さんは「テレビでの情報発信だけでなく、佐賀を体験できる場としての発信をしていき、地元の作り手や生産者が『何かあったらここに相談や提案しに来たい』と思ってもらえる場所を目指したい」と話す。
営業時間は、カフェ=11時~19時(金曜・土曜は21時まで)、ショップ=11時~19時。日曜定休。