佐賀市城内エリアで3月17日、「肥前さが幕末維新博覧会」が開幕する。
1868(明治元)年の明治維新から150周年に当たる今年、維新当時の日本をけん引した佐賀の「技」「人」「志」を知ってほしいと、3月17日から来年1月14日までの約10カ月間にわたり、佐賀の幕末史に関連した展示やイベントを佐賀市など県内各地で展開する同イベント。
メインパビリオンとなる幕末維新記念館(佐賀市城内2)では、フロア全体を「第一場」から「第四場」の4つに分け展示を行う。
第一場の「『幕末維新』体験シアター」では「back to 1868」をテーマに、佐賀第10代藩主の鍋島直正の心情と明治維新期における佐賀藩をテーマにした映像を床から壁一面に広がる大型スクリーンに投影する。
第二場の「『技』からくり劇場」ではデジタル映像、音楽、黒子姿のパフォーマーによるパフォーマンス、講談師によるナレーションを融合させたショーで、日本初の鉄製大砲の鋳造から蒸気船「凌風丸」の建設までの流れを紹介する。
第三場の「『人』賢人ラウンドシアター」では、「幕末から明治にかけて活躍した佐賀藩の偉人がもし一堂に会したら」をテーマに、鍋島直正や大隈重信などの偉人たちの語らいに参加しているかのようなモニター連動の映像を放映する。
第四場の「『志』ことのは結び」では、県木であるクスの葉をイメージしたメッセージカード「ことのは」にメッセージを書くことができるほか、著名人からのメッセージを公開する。
「肥前さが幕末維新博覧会事務局」次長の田中裕之さんは「開催に当たり1年間、『直正公伝』を読んで佐賀の歴史を勉強し、脚本家や歴史の専門家とも話し合いを重ねて展示を作り上げた。ただ知識を詰め込む展示でなく、幕末維新期の偉人たちの『心』に触れられる展示になった」と自信を見せる。「偉人たちの『心』に触れて、『彼らも自分たちと同じ人間なんだ』と感じてほしい。博覧会をきっかけに『彼らも頑張ったのだから自分たちも頑張ろう』と自分の『志』を立ててもらえれば」とも。
「幕末維新記念館」開館時間は9時30分~18時。入館料は大人=800円、高校生以下無料。2019年1月14日まで。