
カフェ「STOOL(スツール)」(佐賀市城内1)が5月27日、佐賀県庁新館地階のパブリックスペース「SAGA CHIKA(サガチカ)」にオープンした。
2018(平成30)年9月の同スペース開設以来、営業してきたカフェが今年3月末で閉店したことから、公募を経て、オープンした同店。店を開いたのは、佐賀県庁近くで昨年7月まで、席数約10席のカフェ「stool coffee(スツールコーヒー)」を経営していた平尾富美夫さん・直子さん夫婦。入居する建物の取り壊しに伴う立ち退きによる閉店後、新店舗の物件探しと並行して、昨年12月からは佐賀駅前交流広場などでカレー販売を再開し、併せて、市内の居酒屋での間借り営業も行う中、「サガチカ」のカフェ運営者募集を知ったという。
平尾さんは「夫婦で再び店を開くための物件探しは条件面で難航していた。カフェ運営はこれまでと比較にならないほど規模が大きく、応募は迷ったが、以前のカフェでスイーツを担当してくれた池田友美さんから『運営者に決まったらスタッフに入る』と言ってもらったことで応募に踏み切れた」と振り返る。3月中旬に施設管理する県へのプレゼンテーションを経て、3月末に運営者に選ばれた。
席数は120席。県庁職員などの昼休み時間に利用が集中することを考慮し、ランチタイムに「料理名を聞いただけで想像がつく」(富美夫さん)日替わり(880円)とカレー(750円)を提供。ドリンクメニューに、アメリカーノ(ホット=450円、アイス=550円)、アイスカフェラテ(550円)やソフトドリンクをそろえ、スイーツは、ソフトクリーム(300円)など日替わりで用意する。
富美夫さんは「以前のカフェのスタッフも加わってもらったおかげで、これまでの営業で積み重ねた、厨房(ちゅうぼう)内の動線や機材、食器の配置などのノウハウを引き継ぎ、オープンにこぎ着けた。さらに機材の使い方が分からなくなると以前のスタッフから丁寧に教えてもらえてありがたい。私の周りには県庁の地下にパブリックスペースとカフェがあることを知らない人もまだまだいるようなので、認知を高めながら、今後、このスペースを活用し、『スツールコーヒー』で以前開いていた落語会や演奏会に加え、東京で活躍するコーヒー専門家を招いてのコーヒー講座、入り口のギャラリーを活用した大学や高校の芸術系の学生・生徒の展示会など、さまざまなイベントも仕掛けていきたい」と意欲を見せる。
営業時間は11時~17時(ランチタイム=11時30分~14時)。土曜・日曜・祝日定休。