「SAGAサンライズパーク・栄光橋・佐賀市文化会館西側広場」(佐賀市日の出)が11月26日、公益社団法人土木学会景観・デザイン委員会が主催する「2024年度土木学会デザイン賞」で最優秀賞を受賞した。
SAGAサンライズパークと佐賀市文化会館の間にかかる「栄光橋」
土木学会デザイン賞は2001(平成13)年に創設された顕彰制度で、正式名称は「土木学会景観・デザイン委員会デザイン賞」。公募対象を広く土木構造物や公共的な空間に求め、計画や設計技術、制度の活用、組織活動の創意工夫により、周辺環境や地域と一体となった景観の創造や保全を実現した作品や、これらの実現に貢献した関係者や関係組織の顕彰を行っている。
SAGAサンライズパーク・栄光橋・佐賀市文化会館西側広場は、今年10月に佐賀県で開催された「国民スポーツ大会(国スポ)・全国障害者スポーツ大会(全障スポ)」に向け、佐賀県と佐賀市が整備。これまで「佐賀県総合運動場」として稼働した既存の競技場や樹木などをできる限り保存活用しながら、2021年10月にオープンした屋内プール「SAGAアクア」、昨年5月にオープンした「SAGAアリーナ」とカフェ・ショップなどとを、ペデストリアンデッキとオープンスペースを設け、国道263号線の東側に所在する佐賀市文化会館との間に新たな歩道橋「栄光橋」でつなぎ、エリアとしての一体的な利活用を目指した。
5月から6月にかけてエントリーを受け付けた今年の「土木学会デザイン賞」には19件の応募があり、8月から10月にかけて、規定審査と2回の選考会、現地調査が行われ、最優秀賞=2件、優秀賞=8件、奨励賞=2件を選出した。もう1件の最優秀賞は「気仙沼湾横断橋」(宮城県気仙沼市)で、「有明筑後川大橋・有明早津江川大橋」(福岡県大川市~佐賀市諸富町)が優秀賞を受賞した。
SAGAサンライズパーク・栄光橋・佐賀市文化会館西側広場について、審査した選考委員からは「施設のバリエーションの豊富さや複雑さにおいても、これまでの受賞作の中で際立った存在といえるだろう。県と市、土木と建築、設計者と施工者などのさまざまな境界を越え、各施設のデザインにそれぞれ個性を持たせながらも、それらを一つのデザインとして破綻することなくまとめ上げている」などの評価が寄せられた。
来年1月25日、土木学会講堂(東京都新宿区)で開かれる「土木学会」で授賞式を行う。