自動運転バス走行の実証実験が10月20日、JR佐賀駅北口からサンライズストリートを経由し、SAGAサンライズパークまでの区間で始まった。
自動運転バス車内で、運行関係者が体験者に自動運転の状況がわかるモニターを見せながら仕組みを解説する様子
佐賀県による、仮想空間と現実空間を融合させたシステムで経済発展と社会的課題の解決を両立させる社会「Society5.0」に向けた取り組みの一環。住民の自動運転に対する認知度向上や、人口減少・少子高齢化に伴うドライバー不足や利用者数の減少に伴う今後の移動手段の確保などを目的に、佐賀県と佐賀市が共同で実施する。県内での自動運転車両を使った公道での実証実験は、嬉野市に続き2カ所目。
今回の実証実験では、ジェイ・バス(石川県小松市)が製造し、日野自動車(東京都日野市)が販売する小型ノンステップバス「日野・ポンチョ」をベースに先進モビリティ(茨城県つくば市)が開発し、GPSやセンサー、電子地図などの自動運転システムを搭載した定員11人の車両を提供。先進モビリティと建設技術研究所(東京都中央区)が連携し、運行業務を担う。ドライバーが乗車し、ブレーキやハンドル操作を支援するものの、発車や加減速、停止や方向転換などを自動で行う「レベル2」の自動運転を行う。運行は9時40分~16時15分で、10往復する(土曜・日曜は17時30分までに12往復)。
初日は、山口祥義佐賀県知事や坂井英隆佐賀市長をはじめ、県議や市議、県内各市町の関係者を中心に乗せて、全便をほぼ満席で運行した。車内では、運行関係者が体験者に自動運転の状況がわかるモニターを見せながら仕組みを解説した。
実証実験は10月26日まで。乗車は無料だが、乗車前日までに事前予約が必要。